ブラック企業は避けたいんだけどどうやって見抜けばいいの?
仕事が忙しくて平日は面接に行けないし土日に選考してくれる企業の中から選ぼうと思ってるけど大丈夫かな?
土日に選考している企業は基本的に避けたほうが無難です。
人気の企業は土日に選考する必要がない。
入社したら自分も休日出勤しないといけない可能性が高い。
私は転職エージェントに勤務し、数多くの企業を見てきました。
その経験から、土日に選考する企業は万人にお勧めできるものではないと感じているのでその理由をシェアさせていただきます。
ほとんどの企業は土日に面接してくれない
9割以上の企業は書類選考や面接を平日に実施します。
なぜなら企業にとって人材採用活動は仕事だからです。
求職者の転職活動はプライベートですが、企業にとっては営業時間内に行うことが一般的です。
なので、転職活動をする側にとっては時間を作ることが難しいものの、なんとか有給を取ったりして面接に行く時間を確保する必要があるわけです。
土日に選考する理由は採用に苦戦しているから
飲食や小売を除いて、ほとんどの企業では土日休みが一般的です。
では土日に選考している企業はそうした飲食や小売系の企業なのでしょうか?
確かにそういうケースもありますが、結構な割合で平日休みの企業も紛れ込んでいます。
面接官だって人間なので土日は休みたいはずです。
ではなぜそれらの企業は土日に選考してくれるのでしょうか?
理由はそれだけ人材の確保に困っているからです。
そして、人材確保に困っている理由にこそ、転職してはいけない理由が隠されています。
土日に選考する企業の特徴
人材採用に苦戦する企業が土日に選考するわけですが、では採用に苦戦する企業とは具体的にどの様な企業なのか見ていきましょう。
離職率が高い
離職率が高い企業は土日に選考しがちです。
離職率が高い理由にもよりますが、パワハラが横行していたり残業時間が多かったり、休みを取れなかったりなど、劣悪な労働環境であることが多いからです。
離職率が高い企業は自らそのことを公にはしないことが多いですが、口コミサイトや転職エージェントから話を聞けば、どれくらい人が辞めているのかわかります。
業績が悪い
業績が悪い企業も求職者からの人気がないので土日に選考せざるを得ない場合があります。
もし業績が良ければ転職先として人気が出るので平日のみ選考していても問題ありません。
一方、業績の悪い企業はというと利益が出ないので給料が下がり続け、社員間の関係性も悪く、リストラしていたりもするので人気が出ません。
その結果、土日にまで面接をする必要が出てきます。
業界や商品として人気がない
特定の企業だけでなく、業界全体として不人気な業界もあります。
例えば介護業界はハードワークの割に給料が安いというイメージを持っている人も多く、人気があまりありません。
また、実際の労働環境の良し悪しはともかくとして、一般的な知名度がない商品を扱っている企業は候補者から人気がなく、採用活動もうまくいかないことが多いんです。
急成長中で大量に人材を採用したい
事業が急拡大している企業では、土日も使って選考をしていることがあります。
この場合、募集している理由が先ほどまでと比べて比較的ポジティブであり、ブラック企業とは言えないかもしれません。
ただし、急成長している企業で気をつけたいのが制度やマネジメント体制が追いついていない可能性が高いということ。
人気がない企業がなぜダメか?
なぜ人気のない企業に転職するのをお勧めしないのか。
理由はいくつかありますが、最も重要な点は会社経営が近い将来行き詰まる可能性が高いからです。
人気企業であればたくさんの候補者から選べるので、その中でも優秀な人材のみを採用することができますが、不人気企業の場合には応募者が少ないので、選ぶことができません。
結果として人材の質が人気企業に比べると落ちてしまうので、それが中長期的に会社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
土日に選考する企業への転職をオススメしない理由
従業員にとって働きづらい環境が待っている
先ほど、転職希望者から人気がないから土日に選考すると言いました。
そして、人気がない理由をいくつか説明しましたが、それは働きにくさに直結しています。
例えば、業績が悪い企業では利益が出ていないため年収が安く、社内の雰囲気も悪いです。
離職率が高い企業では上司のパワハラがすごかったり、入社後に全く昇給しない環境かもしれません。
自分も土日に選考する側になる
土日選考をしてくれるということは、あなたが将来管理職になったときにも部下の採用をするために休日出勤をしないといけないということです。
選考において、応募者にとって優しい企業とは従業員にとって厳しい環境とも言えます。
自分が土日に働きたくないのなら、土日に選考している企業に応募するのはやめておきましょう。
大量採用をする会社はキャリアアップしにくい
「休日に選考します!」と大々的に打ち出している企業は割と大きい企業もあり、数十名単位で採用しようとしているケースもあります。
大量採用をする会社はキャリアアップを考える人にとっては微妙です。
数十人単位で採用する場合、同時期に入社する人がたくさんいることになりますよね。
これは「やった!同期が増える!」と喜んでばかりはいられない状況です。
企業が急成長する過程で行われる大量採用は、教育研修体制が整っていないことからしっかりした教育がなされず現場に送り込まれることもありますので注意が必要です。
さらに、現場に配属された後も大変です。
大量に採用されるということは管理職一人当たりの抱えるスタッフが増えるため、メンバー一人ずつをしっかりマネジメントすることができず放置されたり、うまく成長できずにリタイアしてしまうリスクがあります。
また、管理職を新たに既存メンバーから登用して増やす企業も出てきますが、急成長中の組織において新たに管理職に任命された人はマネジメント適性があって任命されたのでしょうか。
よくあるのが単に個人の売上が高いからという理由だけで管理職に任命されたケースです。
その場合、新任管理職は部下のマネジメントがうまくできず潰してしまうケースも珍しくありません。
なので、大量採用している企業においては、研修を終えて現場に配属されてからも適切なマネジメントが受けられると期待しないほうが賢明です。
一人で成長していくんだ!と腹をくくりましょう。
まとめ
土日に選考する企業は採用に苦戦している企業が多いですし、そうした企業は働き手にとってよくない環境であることも多いです。
土日に選考している全ての企業がダメだとは言いませんが、もしブラック企業に転職するリスクを少しでも減らしたいのなら平日に選考している企業に絞る方が賢明だと思います。