仕事と家庭の両立

【我が家の事例】夫(私)からお小遣い制を提案した理由と感想

我が家は結婚時からずっとお小遣い制を取っており、仕事を通じてどれだけ残業代が出ようともボーナスが多かろうとも毎月もらえるお金は一定です。

それでよく仕事を頑張る気になるね?と友人や同僚からは驚かれるのですが自分的には夫婦として幸せに過ごす上で重要なことだと考えているのでお小遣い制にした背景ややってみた感想などご紹介できればと思います。

きっかけは結婚時に私(夫)から提案

お小遣い制にしたきっかけは私からの提案でした。

結婚した頃に家計をどう管理するかという話になり、私の方からお小遣い制にしようと申し出てそれが奥さんからも採用された形です。

私の知人などは奥さんにいくら稼いでいるのかも教えておらず家計に最低限だけ入れるみたいな運用をしている人が多いので、友達に自分から申し出たというと結構驚かれます。

また、お小遣い制にするにしても一般的には夫であれ妻であれ給料が高い方が「自分の方が稼いでいるのだからその分だけお小遣いを高く設定してほしい」みたいな要求をするケースも多いと思います。

我が家で言えば私の方が稼いでいるものの、お小遣いの金額も夫婦で完全に平等にしており夫婦で同じ金額を毎月お小遣いとしてお互いに得るようにしています。

また、会社から賞与が出てもお小遣いは毎月の固定分だけという感じにしています。

お小遣い制にしている理由

お小遣い制を提案したのにはいくつか理由があるのでご紹介していきます。

夫婦を優先する方が結果的に自分も幸せになれると思う

金銭的にも時間的にも自分の自由が制限されることが嫌いという人は多いと思いますし、私も制限されること自体は嫌です。

ただ、制限することで不幸になる余地よりも幸せになれる余地の方が大きいのなら制限した方が良いとも思っています。

自分が稼いだ分だけ自分が多く使うという「自分一人のメリット」を追求したとしても、そうすることで配偶者との間にわだかまりができてしまうならどれだけお金があっても幸せは感じられないはずです。

幸せはお金じゃ買えないという言葉は昔から言われていることですが、いくら自分がお金を使える状態だとしても夫婦の関係がギクシャクしているならそれは幸せな状態とは言えないと思います。

幸せかどうかは結局感情が全てであり、いくら高価な物を自分のために買ったとしても大事な人から得る信頼や愛情ほど幸せを感じられることはありません。

自分だけが得する仕組みは相手からの信頼や愛情を損ねてしまうと思いますし、逆にお互いが常に相手の幸せを追求して考え行動するならきっとその夫婦はお金がなくても幸せだと思うのです。(テーマとは離れますが、結婚相手を選ぶ基準としても相手のために考え行動し合う関係性を築けるかどうか、という点を非常に重視してました。)

なので私は個人として裕福であることよりも家族として仲良く過ごせることをより重要なこととして物事を判断するようにしていますし、それがお金の管理の面で言えばお小遣い制という仕組みを選んだ背景です。

夫婦としての楽しみや幸せにお金を使う意識

うちはお小遣い制なので自分一人のために使えるお金は多くありませんが、夫婦として使うお金には財布の紐は緩くしています。

例えば夫婦で映画館に映画を見に行ってそのまま外食して帰ってくる、みたいなお金は積極的に家計から使うようにしていますし、クリスマスのディナーで使うレストランや旅行の宿泊先なんかも同様に割と良いところを利用してます。

つまりお小遣い制にすることで、稼いだお金の使い道として「自分一人のための支出」ではなく「家族一緒に幸せになれるための支出」の比率を意図的に高くしているわけです。

言い換えるなら「個人用のお小遣い」が少ない分だけ「家族用のお小遣い」が多いというわけです。

家族みんなで楽しめることであればお金を使えるので「自分のために何買おうか?」よりも「家族として次はどんな楽しいことをしようか?」を積極的に考えるようになりますし、家族の時間もきちんと持てるようになります。

お小遣い制にすることで「構造的に家族のためを考えられる仕組みを作った」というイメージでしょうかね。

支出項目ごとの費用分担は関係悪化のリスクがあると考えた

お小遣い制じゃない家計のよくあるケースとして、たとえば家賃は夫持ちで食費や光熱費は妻が負担する、みたいな支出項目ごとに負担する人を分けることがあると思います。

しかし、これは夫婦関係にヒビが入るリスクもあるなと感じたため取り入れませんでした。

なぜならたとえば水道代を払う側からすれば「毎日お風呂に入られたら水道代が高くなるからシャワーにしてよ」という不満が出るかもしれませんよね。

あるいは食費を払う側は「できるだけ安く抑えるために毎日鶏肉にしよう」「野菜はもやしでいいか」などと思うかもしれませんが、食費を払わない側からすれば「牛肉も食べさせてよ!」とか「もっと高い食材が食べたいよ」と不満が出ることでしょう。

このように支出項目(特に変動費)で払う担当を分けてしまうとお互いのメリットとデメリットがぶつかり合う形になるので夫婦関係に悪い影響を与えかねないと考えました。

しかし、お互いの得た収入を共通のものと考えて項目に関わらず全て家計として払うようにすればそうした問題は生じにくくなりますので良好な関係を保ちやすいと思ったのです。

やってみた感想

結婚してから現在に至るまで4年ほどお小遣い制を続けていますので、ここからは実際にやってみた感想を書いていきます。

夫婦のイベントや時間を大切にできていると実感

お小遣い制のおかげで子供が生まれるまでは毎週末どこかにお出かけしてカフェに行ったり映画を見たりディナーをしたり旅行に行ったりと夫婦の時間を目一杯楽しむことができました。

なので周りの友達や同僚からは家庭円満で羨ましがられますし、私自身としても夫婦の仲がとても良いと感じてます。

最近子供が産まれたためなかなかお出かけなどは難しいですが子供が大きくなってきたらまた夫婦+子供で家族のお小遣いとして楽しくお金を使っていければと思っています。

お小遣いが足りないと感じることはある

自分が使うだけならお小遣いの中でもなんとかやっていけるのですが、奥さんの誕生日やクリスマスプレゼントやらホワイトデーのお返しやらでちゃんとしたものを買ったり高級ディナーに連れて行こうとするとお小遣いだけだと正直足りないですね。

シンプルにお小遣いの金額を増やせば解決するものの、我が家としての資産をしっかり作っていくことを考えると毎月貯金する金額は減らしたくありません。

なので私の場合はお小遣いで足りない分は副業で稼いだりしてますね。

本来なら副業で稼いだお金も夫婦で折半するべきだと思うのですが、副業で稼いだ分は全て奥さんのために使うので例外として私のお小遣い口座に振り込まれるようにしてます(振り込まれるだけで私自身のためには使えないのですが)。

家計で払うもの/お小遣いから払うもの

家計で払うのは家賃、水道や光熱費、食費、二人の遊び代、医療費、服代(おしゃれ着ではなく下着など)など。

一方、お小遣いで払うものとしては私の場合で言えば家で飲むビールやワインなど。奥さんはあまりお酒を飲まないので私しか楽しまないものとして家計ではあまり買いません。

ただ、家計で買いなよとは言ってくれますのでお言葉に甘えて安い発泡酒は家計で買いますが、プレモルなどちゃんとしたビールは贅沢品と考えお小遣いから買うみたいにしてます。

原則としては一人のためにしかならないものはお小遣いから支払うようになっているのですが、奥さんの育児手当てとして3週間に1回のマッサージ代は家計から出して良いことになっていたり、ストレスがやばそうな時の美容院代も家計から出して良いよとしたりしているので、個人の支出だからと絶対にお小遣いから払わせるというスタンスでもなくそこら辺は家族として幸せになれるお金の使い方か?という視点で判断して多少柔軟に運用しています。

何をモチベーションに働いているのか

お小遣い制にしていることを周囲に話すと「それじゃ仕事頑張れなくない?」とよく言われますので、仕事を頑張るモチベーションについて書いていきます。

私の場合、仕事は「より難易度が高い&より貢献度が大きい&常に新しいことに関われる」タイプの業務が好きでして、そうした業務にチャレンジできていること自体が一種の報酬として考えています。

いわゆる非金銭報酬というやつですね。

なのでより面白い仕事にチャレンジするために仕事を頑張る、という側面が少なからずあります。

また、お金の面で言えばそれはシンプルに「家族として豊かに生活したい」というモチベーションがあります。

仕事を頑張って給料が上がれば家族として一緒に使えるお金が増えていくということですし、それはつまり家族で一緒に遊べる機会が増えたり美味しいご飯を食べに行ける機会が増えたりするということになります。

なので給料が上がっても私個人が使えるお金は増えませんが、面白い仕事にチャレンジできることと家族全体としての生活水準が上がることを通じて私個人の幸福度は上がっていくわけですね。

だからお小遣い制だろうが仕事を頑張りたいと思えるのです。

実際、私は結婚を機に転職したのですがその理由は給料アップでした。

新卒から10年働いた会社でしたが、結婚を機にお金の重要性が高まる中で給料は上がっていく見込みが薄いことから転職を決意しました。

転職したところでお小遣いは増えませんが年収が上がったことで家族としての生活が豊かになりましたし、仕事内容の面でも転職したことでよりチャレンジングな機会をいただけているので転職して正解だったと思っています。

まとめ:お小遣い制はオススメ!今後も続けていきたい

お小遣い制というと稼いでいる相手からは反対を受けることもあると思いますが、私としてはお小遣い制にしているからこそ夫婦として幸せに過ごせていると感じてます。

自分のためだけにお金を使うよりも相手と一緒に楽しめることにお金を使った方が夫婦としても円満に過ごせるのではと思いますし、お金に余裕がある世帯であっても夫婦仲を保つ手段として検討しても良いのではないでしょうか。

お小遣い制と言っても我が家は多少緩く運用していて個人の支出も家計から払ったりするケースもあるので、難しく考えずに自分達にあったオリジナルのルールにうまいことカスタマイズしていけばいいだけなのだと思います。

ぜひ自分達にとってのベストを探してみてください。