仕事と家庭の両立

【男目線】育休復帰後に仕事と育児の両立で苦しんだ体験談

私は普段IT企業のプロマネ(PdM)として働いているのですが、小さな子供がいる中で仕事と育児・家庭を両立させることが難しく感じて精神的に参ってしまった時期があったので、その問題にどう向き合ってきたのか共有させてください。

同じような悩みを持つパパさん(あるいはママさん)達の助けになったら嬉しいです。

育休復帰後の数ヶ月は精神的に本当にキツかった

私は子供が産まれたタイミングで育休を2ヶ月取得したのですが、育休から復帰してからの数ヶ月間は社会人になってから一番メンタルがキツかったです。

育休の時は育児に専念できたので問題なかったのですが、育休が終わったことで育児に割ける時間が減り、奥さんの負担が増えたことで奥さんのメンタルが不安定になりました。

私は赤ちゃんが泣いていても「泣いてるなー」くらいで、泣き止まそうと努力はしますがそれでも泣き止まなければ無の境地で泣き疲れるまで割と放っておけるタイプです。

でも奥さんの方は子供への共感性が強く、泣いている状態がかわいそうだと強く感じてしまうので泣き止まないと奥さん自身が精神的に参ってしまうのです。

そうした状況を少しでもフォローできればと仕事に割く時間を最低限に抑えて定時になったらすぐPCをシャットダウンして0秒後には育児に参加するようにしたのですが、そうすると今度は仕事の方が回らなくなります。

元々は毎月残業をある程度やることでなんとかこなせていたものをいきなり残業ゼロにし、かといってスキルがいきなり上がったわけでもないので当然与えられているミッションを十分に遂行することができません。

上司や同僚からの期待に応えられないことへの申し訳なさ、成果を十分に出せないことで今後重要なミッションにアサインされなくなるのでは、それがキャリアにも響いていくのではとの不安なども感じました。

ただ、そうして労働時間を極限まで減らしているにもかかわらず、相変わらず奥さんのメンタルは不安定な状態が続きました。

家では泣く子供と奥さん。

仕事では上司から「プロジェクトの進捗どう?」と聞かれて「・・・あまり進んでません。すみません。」と謝る生活。

仕事のミッションも十分に果たせず、育児面でも奥さんが元気で過ごせる水準でこなせない自分に対して自己肯定感が極限まで削られてしまいました。

自分の日常から笑顔が消え、毎日のように一人で「何もかも投げ出してしまいたい」「仕事やめたい」とつぶやく生活。

社会人になってからここまで精神状態がキツくなったのは成果がずっと上がらなかった新入社員の頃以来でしたが、新入社員の頃は独身だったので空いた時間を全て仕事や勉強に当てればいずれ成果が出せるようになるだろうと思えていたこともあり、全く自分の時間が取れておらず新たに何かやることもできずどう改善したら良いかわからない、という今の状況よりはまだマシに思えました。

自分を元気づけてくれたもの

メンタルが死にそうな状態から抜け出すきっかけとなったのは大きく2つあります。

一つ目は同僚の存在。

同僚との会話の中で「最近どう?」と聞かれたので正直に最近の辛さについて打ち明けたところ「それは大変だね。応援してる。」と言ってくれたのです。

決して大きなことではないのですが、心から言ってもらえたその一言でとても救われた思いがしたんです。

なんというか自分のことを気にかけてくれている人がいることの頼もしさというか、自分を応援してくれている人がいるのだからもっと頑張らないとと奮い立たせてくれるというか、久しぶりにそんな前向きな気持ちになることができました。

仕事は普段在宅勤務なのですが、在宅だとどうしても同僚との雑談の機会は減りますし、悩みを打ち明けることもなかなかできないので、コロナ明けから多くの企業がリモート勤務を認めず出社を求め出したのもあながち間違いではなかったのかななんて気もしますね。

またもう一つ大きかったのが育休復帰数ヶ月目で年末年始の休暇に入ったこと。

10日間ほど仕事から離れることができたため、その期間の負担が減ったことでかなりリフレッシュできました。

赤ちゃんが泣くときは自分が外に散歩に連れ出したり、代わりにミルクをあげたり、一緒に近所のカフェに行ったりと奥さんにとってもリフレッシュする機会になったことも大きいです。

やっぱり休みは偉大でした。

そのほか自分でやってみて効果があったこと

メンタルダウンに対して自分がやって効果があったことをいくつかご紹介しておきます。

①苦しい経験をしている人の本を読む・話を聞く

USJを立て直したマーケの専門家である森岡さんの「苦しかった時の話をしようか」は買ったその日に3回読みました。(苦しかった時以外の話も結構書かれているのですが、苦しかったエピソードだけ繰り返し読みました。)

森岡さんはP&G時代に仕事のストレスやプレッシャーで電話が取れなくなったり、血尿が出るほどの経験をされていたそうです。

また、私の知人もストレスで吐血にまで至った経験があります。

そうした自分よりもハードな経験をしている人がいると認識できることで、「これくらいの大変さなんかで凹んでるのは情けないぞ」と自分を奮い立たせました。

森岡さんの本では、「苦しい時期はあるが時間がきっと解決してくれる」ということが書かれており、「苦しいのは今だけ。10年も続くわけじゃないのだからなんとか踏ん張ろう」と勇気をもらえました。

②次の1秒を頑張って生きる

辛い時はあまり長期的な視点で考えられなくなります。

時間が解決してくれるとは思っていても、「あと何ヶ月耐えればいいんだろう?」と考えてしまうとやっぱり辛くなる時がありました。

そんな時は「次の1秒だけなんとか生きよう」と思うようにして乗り越えました。

次の1年頑張ろう、だと絶望しますが、1秒ならなんとかなるのでその繰り返しで日々を乗り切ってました。

③睡眠を削ってでも一人の時間を作る

赤ん坊がいるとどうしても夜泣きなどで睡眠不足になるので、寝れる時は1秒でも長く寝たい気持ちが出てしまいます。

ただ、それでも時には睡眠時間を犠牲にしてでも自分が好きなことをやれる時間を作ることでリフレッシュした方が私的にはパフォーマンスを保つことができました。

私の場合で言えば一人で散歩するとか、好きな小説を読むとか、漫画を読むとか、瞑想っぽく頭を空っぽにしてみるとか、そんなことをやって気分転換するともう少しだけ頑張る気力が湧きました。

苦しい状態も満喫する考え方を持つ

人間誰しも苦しいよりは楽しいが良いと思いますが、「今後自分に訪れる苦しい時間を全てスキップして楽しい時間だけ過ごせるとしたらどうするか?」と自分に問いかけた時、「それだと人生があまりにも一瞬で終わりそうだし、きちんと人生を満喫するには苦しい時間もスキップせずに楽しむ方が得だ」と思うようになりました。

また、ブッダの教えには「執着が苦しみを生む」というものがあり、楽しいことに執着するからそれを手放すことが苦しみを生み、また嫌なことを避けようと執着するからそれもまた苦しみを生むということなのですが、自分が今の大変な状況から強く抜け出そうとすればするほどそれが苦しみをもたらすなら、無理に急いで抜け出そうとはせず、今の状態を受け入れるのもありかもな、と考えるようにしました。

まとめ

私の場合はあまり問題自体は解決していないのですが、適度なリフレッシュと心の持ちようを帰ることで精神的に持ち直した感じでした。

育児と仕事の両立は体力的にも精神的にも大変な時が来ると思いますが、皆さんもいつか大変な時期も終わると思いますので無理せず今を乗り切ることだけ考えて過ごしてみてください。

育休中の話は別の記事でまとめているのでもしよかったらお読みください。

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