言わずと知れたコンサルティングファームの世界的大手であるAccenture(アクセンチュア)。
転職市場でも人気の会社ですが、退職者が多いことでも有名です。
今回は、アクセンチュアを辞める人がどんな理由で退職していくのかについて、転職エージェントとしての経験から紹介していきます。
アクセンチュア(Accenture)を退職する人は多い
アクセンチュアで働いていたものの退職したという人は転職市場でたくさん見かけます。
アクセンチュアの日本法人における従業員数はおよそ1万5000人ですので、仮に毎年10%の人が退職すると仮定すると毎年1500人が辞める計算となります。
離職率10%と書きましたが実際にはそれよりも高い可能性もあるので、その場合にはさらに離職者数は増えますね。
元々転職が当たり前の企業文化というか、定年まで働くつもりでアクセンチュアに入っていないという人が大半を占めるので、離職者が多いこと自体は特段マイナスなことではありません。
それでは具体的にどんな理由で退職する人が多いのか紹介していきます。
よくある転職理由
アクセンチュアを退職する理由としてよくある事例を紹介していきます。
コンサル経験を活かして事業会社で働きたい
最も多いのがコンサルで培った経験を活かして事業会社に転職したいというもの。
コンサルという仕事はあくまでも外から提案するだけであり、最後に意思決定するのはクライアント企業自身です。
提案して終わり、ではなく、最後まで自分たちで仕事を全うしたいという考えを持ったコンサル経験者は多くいますし、はじめからいつか事業会社の経営戦略に携わるためにアクセンチュアで経験を積もうと思った、という人は数多くいます。
労働時間が長い
アクセンチュアは労働時間の長さが辛くなって退職する人も多いです。
対外的には残業時間の削減などをうたっているものの、実際には業務量が減るわけではありませんのでプロジェクト中は毎月100時間以上の残業が続くことも珍しくありません。
そうしたハードワークに耐えかねて退職に至る人は多くいます。
メンタルをやられた
中にはメンタルを壊してしまって退職する人もいます。
上司や部下、クライアントからの高いプレッシャーを受け続けることで鬱病になってしまうようなケースです。
コンサル業界の人は良くも悪くもロジカルなので、少しでも論理的でないことや間違っていることを言うと上下から厳しいことを言われたりしてしまうこともあります。
「人を労わる」とか「気遣う」ことよりも「論理的に正しいことを要求する」ことを基本スタンスにしているコンサルタントも多くいることから、そうしたコミュニケーションスタイルにもなれていないと精神的に弱ってしまうのかもしれません。
ITありきのコンサルが嫌になった
大手コンサルの中でも比較的アクセンチュアに多いのが、ITありきのコンサルが好きじゃない、といって退職するケース。
アクセンチュアは戦略コンサルの機能も一部持っているものの、基本的にはITコンサルの要素が強いので、クライアントの課題をどうITに落とし込むか、という視点でゴールが設定されることが多くあります。
そうしたITありきのスタンスが嫌になり、もっとフラットに相手の課題を解決したいと望む人は退職することが多いです。
やりたいプロジェクトがなかった
アクセンチュアの中にやりたいプロジェクトがないという理由で退職に至るケースもあります。
例えば、海外と一緒にプロジェクトを進めていけるようなグローバルな仕事がしたいのに、国内の案件しかない、というようなことです。
希望と違うプロジェクトに時間を割いてしまうことで専門性がイメージと違う方向でついてしまうのを嫌がる人はさっさと辞めてしまいます。
職位や年収を上げたい
アクセンチュアでの給料やポジションに不満を感じて辞める人もいます。
アクセンチュアは他の民間企業と比べると高い給与水準ではありますが、さらに年収を上げたいと考える人や、現在メンバークラスの人がマネージャーを目指すとか、シニアマネージャーの人がパートナークラスを目指したいと言った理由で退職することは珍しくありません。
リストラされた (レイオフ)
アクセンチュアではリストラされることによって退職するケースもあります。
外資なのでリストラが全くないわけではありません。
パフォーマンスが期待値に届かない状況が続けばリストラ対象になりますし、実際にリストラされたことによって転職相談に来る方もいらっしゃいます。
アクセンチュアはかなりのハイペースで採用しており数年で従業員数も増大していますが、その一方で優秀な人材のみで組織が構成されるように人を切ることもしているというわけです。
アクセンチュアを辞めた人はどこにいくのか?
アクセンチュアを退職する人は退職後にどういったキャリアを歩むのでしょうか。
当然千差万別なのですが、よくあるパターンを紹介していきます。
同業他社へ転職
アクセンチュアから同業のコンサル会社へ転職するケースはとてもよくあります。
例えばデロイトやPWC、KPMGあたりへの転職は非常に多いです。
また、学歴が良ければマッキンゼーやBCG、ベインあたりへ転職するケースもあります。
同業であるコンサル会社へ転職する理由として多いのが年収の改善、タイトルアップ、希望プロジェクトへのアサイン、です。
また、仲の良かった上司が競合に転職したのでそこに引き抜かれた、というようなケースも多いです。
事業会社へ転職
コンサルでの経験を活かして事業会社の経営戦略やIT戦略寄りのポジションに転職するケースも多いです。
転職先の職種名としては経営企画、事業企画、社長室、新規事業開発などが中心。
コンサルで働く人のおそらく半分以上はいずれ事業会社でキャリアを積んでいきたいという志向に落ち着きます。
クライアントの経営課題ではなく自社の経営課題を解決するためにこれまでの経験を活かしたい、ということです。
コンサルとして独立
コンサルとして独立する人もいます。
コンサルの場合には案件をとってくるのは上の人の仕事であり、下の人は案件をこなすのが仕事ですが、どっちもできる人は独立することによって年収を上げることができます。
全く別のビジネスで起業
コンサルとは関係なく全く新しいビジネスで起業するケースもあります。
アクセンチュアではありませんが、DeNAやラクスルなどはコンサルから起業して成功している事例として有名です。
アクセンチュアで働く魅力
アクセンチュアで働く魅力についても紹介していきます。
年収の高さ
まずは年収の高さ。
新卒でアクセンチュアに入社した場合、順調にいけば30歳くらいでマネージャーに上がることができますが、そうなれば年収は1000万円〜1200万円程度になります。
普通のメーカーなどであれば、30歳時点で年収500万円前後といったところですし、それと比較すればかなり高い報酬ですね。
コンサルは総じて年収水準が高い業界ではあるものの、アクセンチュアはKPMGなど同業のコンサル会社と比較しても高めです。
成長できる環境
成長したい人にとってアクセンチュアは良い環境だと感じる人も多いです。
プロジェクトの数も多く、優秀な人材も多く働いているので、ある程度経験を積めばかなりスキルアップすることができます。
一流会社で働くステータス
ちゃんとしたビジネスパーソンでアクセンチュアを知らない人はいません。
アクセンチュアは世界的に有名なコンサルティングファームですので、そうした一流会社で働いているというステータスを得られることも魅力の一つかもしれません。
将来起業や転職を考える際にも、「アクセンチュアにいた」という肩書が有利に働くこともあります。
アクセンチュアに転職する方法
アクセンチュアに転職したいならリクルートエージェントを使うのがオススメ。
過去の面接情報を元に、質問される内容や適切な回答方法など情報を蓄積しているため面接対策をしやすいです。
また、アクセンチュアの採用担当者が積極的に採用で使っているサービスでもあるので、合格の可能性が高いと判断された場合には自分からする前にスカウトメールをもらうことができます。
私もリクルートエージェント経由でアクセンチュアの採用担当者からスカウトメールをもらいました。
公表されていない離職率や内部の情報についても企業から入手していることも多いので、求人を紹介してもらうだけでなく情報収集先として相談だけするのもありだと思いますよ。
登録も利用も完全無料なのでぜひ登録してみてください。