・外資系企業でリファレンスチェックがあると言われたけど何?
・リファレンスチェックで落とされることってあるの?
こんな疑問を解消します。
私は転職エージェントで勤務していますが、リファレンスチェックは選考の一環として行われており、時には落ちることもあります。
外資やベンチャーでの管理職クラスでの採用時に行われることが多いリファレンスチェック。
過去の事例を踏まえ、リファレンスチェックで落ちるケースや対策をご紹介していきます。
オススメ記事:外資系企業への転職を目指す人が知っておくべきことまとめ
リファレンスチェックとは?
リファレンスチェック(reference check)とは、企業が人材採用における選考過程で、候補者の職歴や勤務態度などを過去在籍企業の同僚や上司に確認することです。
別名、経歴照会とも
企業からすると、以下の目的で行うことが多いです。
・経歴詐称をしていないか?(本当は在籍していない企業名を履歴書に書いているのではないか?在籍期間は合っているか?)の確認
・人柄、人物面の確認
・スキル面の確認
経歴詐称をする人は少ないにせよ、人柄やスキルについては面接だけで十分に確認できないこともあるため、企業からすれば貴重な情報を集められる機会となっています。
採用企業、調査会社、転職エージェントのいずれかが行います。
手段は電話もしくはメール
最近ではROXX社が「back check」というリファレンスチェックサービスを始めるなど、人材採用の中でも注目を集めている領域です。
これからますますリファレンスチェックを行う企業が増えていくと思います。
タイミングとしてはどんなに早くても1次面接で合格してから、どんなに遅くてもオファーレター(いわゆる内定)が出る前という感じです。
調査するのはお金と手間がかかるのである程度候補者が絞られてから行われるのが普通です。
リファレンスチェックが行われるのはこんな時
外資系企業が選考終盤で行うのが一般的
リファレンスチェックを行う企業の80%以上は外資系企業です。
日本ではあまり馴染みもなく、どちらかというとネガティブな印象を受ける人が多いですが、海外では当たり前にやることなんです。
日系企業は海外拠点で人を採用する際にリファレンスチェックをしないので、現地の人から舐められてる側面もあると言います。
ベンチャー企業でも幹部クラスの採用時には行われることも
また、最近では外資系企業だけでなく日系のベンチャー企業でもリファレンスチェックを行うようになってきています。
メンバークラスの採用で行われることはほぼありませんが、部長や役員など重要なポジションでの採用時には行われることがあります。
ベンチャーは少数精鋭で一人の存在が大きいので元々の知り合いでもなければ幹部採用には慎重になります
リファレンスチェックは選考なのか?
リファレンスチェックは完全に選考です。
企業からすれば(調査会社を使う場合には)お金もかけて行うことなので、その結果は重く見ることが多いです。
例え書類選考や面接での評価がどれだけ高くても、前職の同僚や上司からの評価が低い人材を採用しようと思う企業は極めて稀です。
リファレンスチェックで不合格になる確率は?
統計データがあるわけではありませんが、私の転職エージェントとしての経験から言えば、リファレンスチェックで落ちる確率は1%〜5%程度といったところでしょうか。
落ちる可能性がある点で気は抜けませんが、それまでの書類選考〜面接の合格率を考えればかなり低いとも言えます。
リファレンスチェックで落ちる理由
リファレンスチェックで不合格になるのは、冒頭でご紹介したリファレンスチェックをする目的である以下の項目のいずれかで懸念を持たれたためです。
・経歴詐称をしていないか?(本当は在籍していない企業名を履歴書に書いているのではないか?在籍期間は合っているか?)の確認
・人柄、人物面の確認
・スキル面の確認
特に多いのが人物面での懸念を持たれるケースで、「あいつはパワハラ気質がある」とか「○○さんとはもう一緒に働きたくないですね」などと言われて不合格になることがあります。
その他、中途採用における不合格理由のパターンを詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧ください。

同僚や上司を紹介できない時は?
これまで転職したことがない人など、過去の職場での同僚や上司を紹介できないという事情を持った人もいると思います。
そんな時は、リファレンスチェックの依頼が来た際に企業に相談してみましょう。
例えば、職場の同僚は無理でも日頃からお世話になっている取引先などでも問題ないケースもあります。
それでも無理なら仲の良い同僚にだけこっそりと転職を考えている旨を伝えて協力を仰ぎましょう
リファレンスチェックで気をつけるべきこと
リファレンスチェックで気をつけるべき点としては、必ずしも自分が指名した人だけから確認を取るわけではないという点です。
・自分で指名した人への確認だけならまだ安心だが、企業が独自に調査する場合もある
・同じ業界内での転職はあなたのことを知っている人も多くいるため、社内外で簡単に情報が集められる
・現職企業に転職活動をしていることがバレることもある
同じ業界内で転職する場合、元いた会社から応募先の企業に転職している人もいることも多いですよね。
その場合にはこちらから指名した人とは違う人からでもあなたの情報を集められてしまうわけです。
正確な情報を伝えてくれればまだマシですが、同僚時代の関係性が良くないとほぼ悪口しか言われないので落ちます。
指名した人でもこちらのことを悪く言うケースは普通にあります
また、調査会社や応募先企業がネットワークを使って独自の調査を進めた結果、現職企業に転職活動していることがバレるというリスクもあります。
バレるのは応募先企業が「○○さんってどう?」と聞いて回るから噂が広まるんですね。
まとめ
これからは外資系に限らず日系企業でもリファレンスチェックを行う企業は増えていくと思います。
もし転職を考えるなら、リファレンスチェックされてもいいように日頃から依頼できる人間関係を築いておくようにしましょう。
また、より良い転職をする上では良い求人を巡り合えるチャンスをどうやって増やすのかが重要です。
求人を増やす方法やオススメの転職エージェントについて以下の記事で紹介しているのでよかったら参考にしてみてください。


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