転職活動で評価されるのってどんな人なの?
優秀な人材の定義って何?
こんな疑問にお応えしていきます。
結論から言えば、転職市場で評価される仕事が出来る人材とは、再現性高く結果を出せる人材のことを指します。
人事領域の用語ですが、優秀な人材に共通してみられる行動特性のことをコンピテンシーと言います。
そして、企業が自社の優秀社員の行動特性を抽出し、同じ行動特性を持っているかどうかを確かめる面接手法のことをコンピテンシー面接と呼び、それによって仕事が出来る人材かどうかを評価するわけです。
つまり、転職市場で評価される人材とはコンピテンシーを備えている人材であるという言い方もできます。
順を追って解説していきます。
仕事ができるとは何か

「あの人は仕事が出来るよね」と人が評価する際にはどこが判断基準になっているのでしょうか。
仕事が出来ると評価されるためのポイントは結果と再現性の高さにあります。
結果を出せる人材であること
「仕事が出来る」と表現する場合、基本的には成果を出せている状態がベースにあります。
仕事で求められる成果を出せていない人に対して「仕事が出来る」という評価がつくことはまずありません。
例えば、毎日残業をして休日出勤もしてといったように長時間労働をする人はいますが、そうした人は「よく働く」という評価にはなっても「仕事が出来る」とは言われません。
つまり、長時間労働というプロセスではなく、結果を出せる人が仕事が出来る人の条件ということになります。
仕事の成果はスピードとコスト、インパクトの大きさなどで評価されます。
・スピード:より早く成果を出す
・コスト:より安く成果を出す
・インパクト:より経営への影響が大きな成果を出す
なので、例えば同じ1億円の利益を出せるプロジェクトなら1年かけて成功させるよりも1ヶ月で成功させる人の方が仕事が出来るということになります。
また、同じ1億円の売り上げを生み出すのに1000万円使う人よりも100万円だけ使う人の方が仕事が出来ます。
そして、同じ時間・コストを費やすなら1億円の利益を出せる人よりも10億円の利益を出せる人の方が仕事が出来ると評価されます。
どれも当たり前といえば当たり前のことばかりですが、時間・費用・影響の大きさという観点で最善の結果を出せることが仕事が出来る人の特徴です。
再現性が高いこと
結果を出したとしても、それが個人の実力かどうかは分かりません。
個人の実力ではなく、会社の看板のおかげだったり周囲のおかげだったり、そもそも偶然だったりしていたのでは仕事が出来るとはみなされません。
つまり、言い換えればいつでもどこでも何度でも成果を出せる人材であることが仕事が出来ると言われる条件だということです。
こうしたいつでもどこでも何度でも成果を出せることを再現性が高いと表現します。
転職市場の中でも企業が候補者との面接で確認するのはまさにこの再現性があるかどうかなのです。
実績自体は履歴書や職歴書を見れば一目瞭然ですが、なぜその実績を出すことができたのかは面接してみなければなりません。
その人だからこそ出せた成果なのか、誰でも出せるような成果なのかによって転職市場での評価は大きく変わってきます。
企業はコンピテンシー(行動特性)で選考する
コンピテンシーという言葉を聞いたことがある人は少ないと思いますが、実は人事界隈では広く知られた言葉です。
意味としては、優秀な人材に共通してみられる行動特性のことを指します。
重要なのは思考特性ではなく、行動特性であるという点です。
つまり、何を考えたか?ではなくどう行動したのか?を元にその人材を評価するということです。
仕事が出来るかできないかは自分ではなく周囲が評価することですよね。
そして、周囲はあなたがどんなことを考えているのかがわからない以上、評価する対象は必然的にあなたの行動に限定されます。
外資系企業ではコンピテンシー面接という手法が用いられ、候補者が実績を出した事柄などについて、どんな行動を取ったのかを深く聞いていくわけです。
それによってまぐれで成果を上げたわけではないと判断されれば、面接に通過する可能性がグッと高まります。
仕事が出来る人になるには真似るのが一番

仕事が出来る人材とは再現性高く結果を出せる人材であると言うことは既に説明しました。
ではそうした再現性高く結果を出せる人材にはどうすればなることができるのでしょうか。
再現性高く結果を出せるようになるためには、それができている人が備えているスキルや考え方を理解し、真似ることが最も手っ取り早いです。
職種や業界などによって何が成果となるのか、どのように成果を出すべきなのかは当然変わってきます。
なので、ベストは同じ会社、同じ部署にいる人の中で優秀だと思う人の考え方や行動を真似してみることです。
成果を出す人はほぼ必ず他の優秀な人から学んでいます。
私の会社でも、成果を出す人は他の優秀な人のスケジュールをそっくり真似て業務をしてみたり、ランチやディナーに誘って積極的に話を聞こうとする姿勢を持っています。
自分の考え方が違うのか、行動の内容が違うのか、シンプルに行動量が違うのかなど、吸収してきましょう。