自己分析・企業研究

転職活動で業界研究を最速で終わらせる方法を解説

業界研究をする女性
この記事はこんな人向け

・業界研究をしたいけど、どう進めれば良いのかわからない

・業界研究用の本を買って勉強すればいいのかな?

こんなお悩みを解決します。

業界研究を怠ってしまうと転職時のリスクはかなり高くなります。

入念に下調べをしておきましょう。

業界研究の方法としては業界ごとのメインプレイヤーをまとめた書籍なんかを購入するのも手ですが、最もお勧めなのは転職エージェントに話を聞くことです。

業界研究を怠るリスクと、業界研究の方法について詳しく解説していきます。

業界研究とは何か

業界研究をした証

業界研究とは何なのでしょうか。

その名の通り、業界について調べることではあるのですが、業界研究では具体的に以下の様な情報を集めていくことになります。

・誰にどんな価値を提供しているのか

・なぜ需要があるのか

・需要が伸びているのか減っているのか

・需要や供給に影響を及ぼす事象は何か

・主要な企業はどこか

これらの観点で自分がまだ分からないことがないかチェックし、必要に応じて情報を集めていく様にしましょう。

どのレベルで準備しておくべきか

業界研究の本で出てくる業界分類ははっきりいって抽象度が高すぎて不十分です。

例えば、私が働いている転職エージェント(人材紹介業)業界について業界研究の本で調べてみると、「人材紹介」という欄は確かにあるのですが、実際には人材紹介会社はさらに細分化して棲み分けがなされています。

例えば、いろんな業界を扱う総合型もあれば、特定の領域に特化した特化型という分類。

あるいは、企業側とやりとりする担当者と求職者側とやりとりする担当者を分けている分業型と、一人がどちらも担当する両面型という分類などがあります。

仮に人材紹介会社に転職することを希望する場合、これくらいの分類は理解していなければなりません。

なので、希望する業界があるのなら、業界研究は本に載っている以上に業界を細分化して理解する様にしましょう。

業界研究を怠るリスク

業界研究を怠るリスクについて語る男性

業界研究を怠った状態で就職や転職をしてしまうと以下の様に様々なリスクがあります。

・内定をもらえる確率が下がる

・自分に合わない会社に入ってしまうリスク

・衰退産業に入ってしまいリストラや年収ダウンに遭うリスク

・立場の弱い業界に入ってしまいキャリアアップに障害となるリスク

順番に解説していきます。

内定をもらえる確率が下がるリスク

業界研究を怠ると内定をもらえる可能性は低くなります。

なぜなら、業界について知っていなけば転職理由や企業の志望理由に説得力が無いからです。

例えば、残業時間の多さを解消するために転職活動をしている人がコンサルティング業界に応募するというのは説得力に欠けます。

コンサルティング業界は業界全体としてハードワークであることは、少し業界研究をすればすぐにわかることです。

残業を減らしたい人がコンサル業界に転職しても転職理由が解消されることはありません。

志望理由や転職理由に納得してもらうには、業界について詳しく把握する必要があるのです。

自分に合わない会社に入ってしまうリスク

業界研究をしないことは、自分に合っていない会社に就職・転職してしまうリスクを高めます。

20代で役員を目指すという希望を持っている人がゼネコンの様な伝統的な大企業に入ってしまうのは明らかにミスマッチです。

若くして出世したい人はweb系のベンチャー企業の方がはるかに可能性があるでしょう。

自分に合わない会社に入ってしまうと、モチベーションも保てず、成果も出せないことが多いので、そうした失敗をしないためにも業界研究は重要です。

衰退産業に入ってしまいリストラや年収ダウンに遭うリスク

どんな業界でも伸びていく時期もあれば衰退していく時期もあります。

衰退していく業界ではどの会社も業績が悪くなり、リストラやボーナスカットを実施していくことになります。

仮に個人としては成果を出していたとしても、大規模なリストラの対象になってしまったり、年収が下がってしまうリスクが出てきてしまいます。

業界研究をしっかりとしておくことで、衰退産業に入ってしまうリスクを抑えることができます。

立場の弱い業界に入ってしまいキャリアアップに障害となるリスク

業界を漠然としか理解できていないと、キャリアアップの障害となるリスクがあります。

例えば、医療業界という安定したイメージでなんとなく会社を選んでしまうリスクについて考えてみましょう。

医療業界と言っても、病院もあれば医薬品メーカーもあれば医療機器メーカーもあり、商社もあれば卸もあります。

なんとなく医薬品の卸に入ってしまった場合、そこから製薬メーカーへの転職は限りなく難しくなります。

また、医療機器メーカーから医薬品メーカーへの転職も同様に難しいです。

業態や製品が違うことから求められる専門性も全く異なるからです。

役割としてどちらの業界の方が上ということは本来ありませんが、単純な待遇面だけの比較で言えば医薬品の卸とメーカーとでは年収は2倍くらいメーカーの方が高いです。

卸は利益率が極めて低く、どれだけ頑張ってもそこまで年収は上がっていきません。

一度そうした業界でキャリアを作ってしまうと、その専門性がその人の強みになってしまい、他の業界へいけなくなってしまう点が業界研究を怠るリスクと言えます。

業界研究のやり方

業界研究が成功した男性

業界研究をする方法はいくつかあるので、それぞれの特徴を解説していきます。

・業界研究本を読む

・実際にその業界で働いている人に話を聞く

・転職エージェントに相談する

書籍で勉強する

最近では様々な業界について業界ごとの特徴をまとめた本が売られていますので、それらを購入して勉強するのが最もお手軽な業界研究の方法と言えます。

デメリットとしては、情報が薄いこと。

割とその業界の良い部分だけが書いてあり、ネガティブな部分には触れられていなかったりするので、情報ソースとしては物足りない面があります。

業界の概要だけ掴みたい人にはオススメです。

実際にその業界で働いている人に話を聞く

実際に興味のある業界で働いている人に話を聞くことも業界研究には有効です。

書籍と比べてより具体的な情報を聞くことができるでしょう。

注意すべき点としては、その人が語れるのはあくまでもその人が勤めている会社についてであり、他の会社については分からないという点。

その人が話してくれる内容が果たして業界全体に共通する部分なのか、その会社にのみみられる特徴なのかの判断が難しいため、書籍などの情報とも合わせて考える必要があります。

また、たまたま知り合いの中でその業界で働いている人がいれば別ですが、いない場合には話を聞く相手を見つけることが難しいという点もネックです。

TwitterなどSNSで探せば業界で働いている人を見つけることはできそうですが、相手にとってこちらに時間を割くメリットをなんらか提示できないことには難しいでしょう。

転職エージェントに相談する

中長期的なキャリア戦略を考えると、業界研究で最も有効な方法は転職エージェントに相談することです。

転職エージェントが業界研究に最適な理由は以下の通り。

・キャリアは企業の求人(人材ニーズ)ありき

・どの業界からどの業界へ転職できるのかを知っている

・今伸びている業界を把握している

・個別の企業の情報にも詳しい

まず業界研究をする目的はより良いキャリアを作っていくためだと思います。

しかしながら、キャリアは理想を思い描くだけでは実現しません。

会社員としてのキャリアアップを目指す場合の最大の壁は、求職者が転職を希望する会社があったとしても、その会社がその求職者を欲しがらなければ転職が成立しないという点です。

つまり、キャリアは人材ニーズありきで決まっていくわけです。

転職エージェントは企業から日々いろんな求人を預かっており、どの業界がどんなスキルを持った人材を必要としているのかという情報に精通しています。

なので、希望する業界から内定をもらうためにはどんな経験やスキルを身につける必要があるのかアドバイスをもらうことができるのです。

また、ときには中長期的なキャリアビジョンに対して、「それならこの業界よりもこの業界の方が良いのでは無いか」といった提案もしてくれるので、これまで見えていなかった選択肢も見つけることができます。

さらに、業界のトレンドのみならず、興味のある業界について個別の企業情報も詳しく扱っているため、面接対策もバッチリです。

これが、業界研究にあたって転職エージェントを利用するべき理由です。

転職エージェントを使って業界研究をする際の注意点としては、自分がどれくらい希望する業界を絞れているかによって、使うべきエージェントが変わってくるという点です。

転職エージェントには特定の業界に特化した特化型エージェントと、様々な業界の求人を広く扱う総合型エージェントに分けることができます。

もし特定の業界に絞り込めているのなら特化型エージェントを探した方が良いですし、まだ絞り込めていないのなら総合型エージェントに相談するのが良いでしょう。

業界研究する際の注意点

業界研究をする際の注意点のイメージ

業界研究をする際の注意点としては、業界研究の限界を理解することです。

いくら業界について詳しくなろうともそれだけで内定がもらえるわけではありません。

また、結局のところ、その業界で実際に働いてみないことには自分がどう感じるのかはわかりません。

なので、どれだけ事前にリサーチしようとも、100%の理解ができるとは思わない方が期待値とのギャップを感じずに済むでしょう。

また、難しいのが大企業の業界分類です。

大企業では複数の事業を展開していることも多く、複数の業界にまたがっているケースが当たり前の様に存在します。

例えば、日立製作所は新幹線も作っていますし、家電製品も作っています。

二つの商材は全く性質が異なるため、業界としても別で考えるべきです。

なので、大企業の場合には企業としてどこの業界に属しているかではなく、事業部単位で業界が分かれている前提で整理する様にしましょう。

まとめ

業界研究は内定率を上げるだけでなく、入社後のミスマッチを防ぐ上でも重要な作業です。

決して手間を惜しまず、入念に情報を収集する様にしましょう。