私は今30代半ばでSaaSのPdMとして働いていますが、もともとは全然違う業界におりまして20代の頃はPdMという言葉すら知らなかったレベルです。
そんな私が30代になってからどうやってPdMになったのか。
PdMを目指しているとか興味があるという方向けにPdMのなり方の一つの事例としてご紹介できればと思います。
未経験からPdMになるまでの経緯
私がPdMになったのは30代半ばであり、20代まではSaaS業界の経験すらない状況でした。
もともと新卒で入社した会社は人材系でそれも営業からキャリアをスタートしていますので業界も職種も親和性が全然ありません。
転職で業界が変わった
人材会社では営業で数年働いた後に営業企画に異動し、そこからさらに数年後に事業企画に異動するというキャリアを歩んでいました。
詳しい経緯は省きますが事業企画として働いていた31歳〜32歳くらいの時に人生初めての転職を経験しました。
それにより身を置く業界が人材からSaaSに変わったのです。
ただ転職先への入社時点では職種はPdMではなく営業企画でした。
転職活動の際には特にPdMになりたいという希望も特に持っておらず、これまでの経験を活かしつつ業界をSaaSに変えてチャレンジしてみよう、というイメージだったのでそもそもPdMポジションの求人には応募すらしていませんでした。
ただ仮にいきなり業界も職種も未経験でPdM求人に応募しても受からなかったと思います。（やってみてこれはせめてSaaSでの経験をしてからじゃないとつとまらないなと感じました。）
転職後に職種が営業企画からPdMになった
SaaSに転職したときは営業企画として入社しており、やっていたこととしては商談資料の改善だとかインサイドセールスの体制構築だとかカスタマーサクセスのオペレーション改善だとかその辺りでした。
それはそれで楽しく働いていたのですが、常に「今後どういったキャリアを築いていきたいか」は考えていましたし、会社からも次何やりたいの？は常に聞かれてました。
当然人によっては同じ職種の中で専門性を磨いていきたいというタイプもいると思いますが、私としては新しいミッションに挑戦していきたいという希望を伝えており、結果的には転職から2年後にPdMになったという感じです。
会社からはPdM以外にも経営管理的なポジションも提示いただきました。
経営管理の仕事も未経験という意味では面白そうではあったのですが、どうしても管理系の仕事は個人的に守りの印象が強く、どちらかと言えば新しい価値を創出できるPdMの方に面白みを感じたためPdMに挑戦させていただきたいと伝えて希望が叶った形です。
PdMになるために必要だったこと
私が自分のこれまでを振り返ってみてなぜPdMになることができたのかいくつかポイントを挙げてみようと思います。
企画職としての経験・スキル
PdMにキャリアチェンジさせてもらえた要素の一つはPdMとして活かせるスキルを持っていたからだと思っています。
PdMは実際に仕事をやっている感想としては開発側の企画職だなと思ってます。
開発の経験は全くないものの企画職としての経験は異なる業界とはいえ長く経験していましたし、転職してからはSaaSの企画職としての経験も2年ほど積めたのでPdMとして働ける素地ができていたのではないかなという気がしています。
また、そうした素地があったからこそ会社としても任せてくれたのかなと感じています。
企画職としてのスキルというと抽象的なのでもう少し具体的にいうと、例えば自分で事業の課題を洗い出し、課題に優先順位をつけ、優先度の高い課題解決の方法を作り上げ、実際に実行することで成果まで繋げる力、というイメージでしょうか。
企画系の職種の人はよく自分のことを「何でも屋」と自称することが多いのですが、その理由は固定化された業務がなく常に「会社あるいは事業として取り組むべき重要度の高い課題は何か、それをどう解消できるか」を考え実行する過程で業務範囲がものすごく広くなるからだと思いっています。
私も営業企画という職種で転職してますがマーケの支援もやったりカスタマーサクセスの支援もやったり、開発と事業サイドのレポートラインの整備をしたりと常に新しく常にいろんな役割を担っているのが企画という仕事です。
PdMという仕事をやってみると営業企画や事業企画と大きな枠で見ると似た部分が結構あるなと感じるので、企画職としてのスキルはSaaSという業界未経験だった私がPdMになる上で強い味方となりました。
転職先での頑張り（成果と評価）
どれだけ企画職としての経験やスキルがあろうが、SaaS未経験でいきなりPdMに転職することは難しかったと思います。
私も転職してからの2年間はPdMではなく与えられた営業企画のミッションの遂行に全力を注ぎましたし、そこで成果も出せていたことから会社から自分に対する評価もある程度獲得できていた実感があります。
会社から自分に対するある程度高い評価を得られていたからこそ会社としても自分に対してキャリアの選択肢を提示してくれたのだと思いますし、こちらの希望を聞いてくれたのだと思います。
会社からの信頼もない段階から自分の希望を伝えても通りませんし、特に未経験の仕事に挑戦するのなら自分に対する会社からの好感度というか評価は得ていないと希望通りの異動を実現させるのは難しいでしょう。
自分の意思
また、どれだけ頑張って成果を残していても自分の意志としてPdMになりたいと思っていなければ今のキャリアは実現していませんでした。
会社からは同じ営業企画として専門性を作る道、経営管理の道、PdMの道を提示いただいていたので、その中でも明確にPdMの道を選択できたのは日々自分の中で今後のキャリアをどうしていきたいのか考え抜いていたからですし、自分の意思を持っていたからだと思っています。
まとめ
私はSaaS業界も未経験、PdMも未経験という状況からPdMになることができましたが、いきなり何もないところからそのチャンスを掴んだわけではありません。
下地となる経験やスキルを身につけ、会社からの信頼や評価を勝ち取り、自分の中で今後のキャリアイメージを持っていたからこそ実現させることができたのだと思っています。
私の体験談が皆さんのお役に立てたなら嬉しいです。
