転職活動

出世とは何か?出世する人としないの特徴とは?

出世の意味

出世とは、会社の中で昇進・昇格することを言います。

具体例を挙げると、それまでメンバークラスだった人が管理職に上がったり、課長から部長に上がったり、部長から役員になったりすることですね。

基本的には職位が上がることを指すので、社内の等級や給料は上がったけど職位は変わっていない、という場合には出世したとは言いません。

・昇進していくこと

・職位が上がっていくこと

・より上の役職につくこと

出世コースは存在するか

たまに出世コースという言葉を聞きますよね。

出世コースとは出世しやすいルートのことで、例えば「その会社で社長になる人は必ず本社の営業部長のポストを経験する」といったように特定の条件を満たすことで上に上がっていける道筋のことです。

この出世コースというものは確かに存在します。

ただし、全ての企業にあるわけではなく、財閥系企業や創業から何十年もたった大手日系企業にのみ見られるものです。

ある程度それまでの会社の歴史の中で積み重なってきた人事慣行が出世コースを作り出すので、歴史の浅いベンチャー企業などではみられません。

出世競争について

出世は人との戦いです。

そんな出世競争について、どんな会社であるのかや学歴との関係について解説していきます。

従業員数の多い大企業ほど激しくなる

出世競争は、組織の階層が多い大企業で、かつ従業員数が増えない環境で激しくなる傾向があります。

例えば従業員数が10人前後の零細企業だと組織の階層がフラットなので出世という概念があまりありません。(社長が上にいるだけ)

それが企業規模が大きくなるほど組織の階層が増えてきて上を目指すという概念が確立してきます。

なので、ある程度の規模がなければそもそも出世競争というものは発生しません。

そして、大手企業の場合にはある程度ビジネスが成熟しているのでそこから急激に従業員数が増えるということはなく、従業員数が増えないということはポストが増えないということなので、限られたポストを大人数で奪い合うという構図になってしまうわけです。

一方、これが成長中のベンチャー企業など従業員数が順調に増え続けている企業であれば、組織の拡大に応じてポストも増えていくので出世競争は大手に比べると緩くなります。

学歴によって有利・不利になるケースも

企業によっては学歴によって出世のしやすさに影響が出てくる場合があります。

例えば、高卒よりも大卒の人を優遇したり、大卒同士でも無名の大学を出ている人よりも東大や京大など名門大学を卒業している人を優先して出世させていく会社は存在します。

出世したい人は減少

パーソル総研が2019年に行なった調査によると、アジア太平洋地域の中で日本は出世したいと考えている度合いが他の国と比較して最低。

世界的にみて日本(人)は出世意欲が低いという結果をどのように受け止めるべきなのでしょうか。

一つは日本が恵まれているという見方ができるでしょう。

日本ではそれまで職歴のない高卒や大卒の人材を教育目的で採用してくれますし、失業率も5%前後と低水準です。

また、年功序列的で年を重ねれば自然と給料が上がっていくというスタイルの会社で働く人にとって、安定した生活を送る上で出世する必要がないと考える人が多くなるのも分かる気がします。

また、その年功序列という文化が悪い意味で出世意欲を削いでいる可能性もありますね。

どれだけ成果を出していようとも、どれだけ能力的に優秀であったとしても一定の年齢に達しなければ管理職に上がれないといった年齢による昇進や昇格要件がある会社ではなかなか若い人たちにとって頑張る気持ちになりづらいのかもしれません。

加えてキャリアの価値観の多様化も要因としてあげられます。

最近ではYoutuberのような新しい職業が生まれたり、副業や兼業、パラレルワーカーといった言葉が普及するなど従来の働き方とは違うワークスタイルが浸透してきています。

それに伴い、キャリアとしての成功が出世に限定されず、多様なあり方が許容される世の中になってきているという事情も出世意欲が高くない要因としてありそうです。

出世する人と出世しない人の特徴とは

出世する人や出世しない人の特徴について解説します。

結論から言えば、出世する人・しない人には以下のような特徴があります。

・出世する人は努力を惜しまない/出世しない人は努力しない

・出世する人は常に期待される以上の成果を出す/出世しない人は成果を出さない

・出世する人は周囲と良好な関係を築く/出世しない人は周囲との関係を重視しない

・出世しない人は物事の判断基準が明確(会社に見切りをつけたら転職も辞さない)/出世しない人は自分で判断できない(流されてだらだら働いてしまう)

オーナー会社の場合には創業一族が若くして役員にまで出世していく、などはあるものの、そうした例外を除いて、基本的に出世する人は実力と人望を兼ね備えているものです。

実力とは仕事で成果を出し続けるということ、そしてそのための努力をし続けるということ。

人望とは上司や部下から人間として信頼されたり好かれたりするということです。

例えどんなに数字を出しても、周りの人間関係がうまく作れない人が出世することはありません。

正確には一時的に出世できたとしても、すぐに評価が下がって降格させられてしまうでしょう。

出世したいなら現職を継続か転職か

今の環境で出世できないと感じたなら転職することも考えましょう。

どれだけ実力や人望がある人であっても、ポストが空かない限りは出世しようがありません。

そうした環境に置かれた時、すぐに転職を決断できることもまた出世できる人の条件の一つです。

ただ、今の上の人の年齢から考えて後1〜2年で職位が挙げられそうなのであれば現職に残ることも考えましょう。

転職する場合、新天地での事業理解や会社の仕組み、商品理解など、成果を出せるまでには一定の期間が必要ですし、人として信頼関係を築くことにも時間はかかります。

今の会社に残っていた方が早く出世できる可能性もあるので、今の組織構成との兼ね合いで判断するようにしましょう。