・転職エージェントのサイトにある非公開求人がどんな求人なのか見てみたい
・そもそもなんで非公開にしているの?
こんな疑問を解消していきます。
転職エージェントのサイトを見ると、「取扱求人の70%は非公開求人です」などと書いてますよね。
基本的にそれらの求人はエージェントに登録をして「応募要件を満たしている」と判断された場合にしか紹介されることはありません。
しかし、結論から言えば唯一リクルートエージェントだけは登録と面談を済ませれば自由に非公開求人も検索したり応募することができるのでもしまだ利用していないという方は登録してみましょう。
非公開求人とは何か?

非公開求人とは転職エージェントが社外に詳細を公表していない求人のこと。
転職エージェントが持っている求人の半分以上は非公開求人となっており、ホームページ上から求人検索をしても見つけることはできません。
また、社名そのものや社名を特定できる情報だけ隠した状態で表に出している求人もあります。(以下の画像のような感じです。)

エージェント各社の非公開求人比率の比較

転職エージェントによって非公開求人の割合は異なります。
主な転職エージェントごとの非公開求人比率を調査したところ、以下の通りとなりました。(比率は随時変化する可能性があります)
・リクルートエージェント:60%
・パソナキャリア:80%
・ジェイエイシーリクルートメント:60%
・doda:50%
・マイナビエージェント:80%
・ランスタッド:80%
差はありますが、どのエージェントも半分以上の求人を非公開にしているようですね。
転職エージェントが求人を非公開にしている理由

なぜ転職エージェントは非公開にしているのでしょうか。
それは転職エージェントのビジネスモデルに秘密があります。
転職エージェントは成功報酬型のビジネスモデル
よく求人広告メディアと転職エージェントを同じだと思っている人がいますが全然違うサービスです。
求人広告の場合には企業が求人をメディアに掲載するにあたりお金を支払います。
その場合、仮に10人応募しようが1000人応募しようが料金は変わりませんし、その結果誰かを採用できようが誰も採用できなかろうがお金がかかるのが特徴です。
一方、転職エージェントは違います。
転職エージェントのサイトにも求人が載っていることはありますがそれに対して企業はお金を払っていません。
ではいつお金が発生するかというと、転職エージェント経由で人材を採用出来たタイミングです。
いわゆる成功報酬制というフィー体系なのです。
つまり、転職希望者を自分たち経由で企業に紹介し、採用してもらって初めてフィーが発生するわけです。
もし求人の企業名を公開してしまったらどんなことが考えられるでしょうか。
転職希望者が自分で企業に応募して入社してしまった場合、一円もエージェントにはお金が入ってきません。
そうした事態を防ぐために、企業名を公にすることを控えているのです。
※ビジネスモデルを逆手にとった「中抜き」と呼ばれる違法行為をして採用コストを下げようとするブラック企業もあります。

企業が社名を出したくない事情がある
エージェントだけでなく、企業側も自社の社名を出したくない場合があります。
例えば、以下のような場合には企業名を伏せて募集をすることが多いです。
・人気企業なので求人広告を出すと応募が殺到してしまう。応募が集まりすぎると書類選考の手間がかかりすぎてしまうため。
・経営戦略上重要なポジションなので採用することを他社に知られたくない。
・今いる人材が優秀じゃないので、その後任を内密に採用したい。
こうした事情がある場合に企業は求人広告ではなく転職エージェント(企業から見ると人材紹介会社)を使って採用します。
その結果、ネットでの検索では出てこない非公開求人として扱っているんです。
転職エージェントがより多くの登録者を確保したいから
仮に企業が求人の公開を許可した場合でも公開されないことがあります。
その理由は、転職エージェントがより多くの登録者を獲得するためです。
転職エージェントは個人でも独立しやすいビジネスであることから日本だけでも数千社はあると言われていますし、実際私の知り合いも何人も独立してます。
そうした転職エージェントが事業の強みとして差別化するポイントの一つが登録者確保です。
企業からすればできるだけ多くの人材を抱えている紹介会社に採用を依頼したいと考えるのが普通です。
それも、単に数が多いだけでなく、採用したいポジションにマッチした人材を多く抱えるところを選ぶことになります。
「非公開求人あるから登録してね」と転職希望者を集めることで、転職エージェントは自社の商品(転職希望者のデータベース)の価値を高めていっているのです。
非公開求人を見るには転職エージェントへの登録が必須

非公開求人を見るためにまずすべきことはそのサイトを運営している転職エージェントに登録することです。
後述するように、登録しただけでは見ることができませんが、まずは登録しないことには始まりません。
流れとしては登録⇨面談⇨求人紹介という流れになります。
登録作業自体は数分程度で終わるのですぐにやってしまいましょう。
面談は30分〜一時間程度で終わりますし、オフィスに出向かなくても電話やZOOMなどで完結できます。
非公開求人を紹介してもらう方法
非公開求人を紹介してもらうには満たすべき条件があるので解説します。
応募要件を満たしていること
非公開求人が見れるのは、転職エージェントに登録しており、かつ自分がその非公開求人の応募要件を満たしている場合のみです。
また、仮に応募要件を満たしていても面談時に伝えた希望と大きく異なる求人は紹介されません。
応募要件を満たしている+伝えた希望に合っている求人のみ紹介してもらえる
いい加減に登録するだけでは紹介してもらえない
登録すればそのエージェントが保有する求人を自由に見れると勘違いしている人がいますが、登録しても自由に検索することはできません。
その理由は先ほど説明したように企業が内密に採用したいケースがあるため、登録さえすれば勝手に見れる状態にあっては困るからです。
たまにいるのですが、氏名を「ああああ」とかで登録してくる人がいます。
おそらく登録すれば求人データベースを覗けると思ったのでしょうが、紹介された求人以外は一切見ることは出来ませんので、登録するのなら正しい情報で登録するようにしてください。

エージェントに「幅広く紹介してほしい」と伝えるのが大事
非公開求人を自分で見ることはできませんが、紹介してもらえる可能性を高める事はできます。
例えば、「私の経験で応募できる求人は幅広く紹介してください」とエージェントに伝えることは有効です。
希望に合っていないと求人紹介をエージェントがためらうケースがあるので希望を広く伝えておくことがポイントです。
また、職務経歴書を改善することで、応募要件に合致していると思ってもらえる可能性を高めることができます。

登録せずに非公開求人を確かめる方法
抜け道として一つ方法を紹介すると、非公開求人といっても企業名が伏せられているだけで会社概要や仕事内容まできちんと情報を隠しきれていないケースがあります。
例えば、製品やサービスの固有名詞が載っているケースがあったりするので、その名前で検索すれば企業名がわかります。
社名が隠されていても、5件に1件くらいは特定できたりします。
あとは「創業○年」とか「ドイツ系外資」などといった求人票の周辺情報から調べれば企業名にたどり着けたりします。
企業理念を修正せずに載せている求人もあるので、それならコピペして検索すれば一発で出てきます。
ただ、結局応募するにはそのエージェントを通す方が良いです。
企業も選考の手間を削減するためにエージェントに依頼しているので、直接応募しても印象がむしろ悪くなるリスクがあるためです。
自分で非公開求人を探して応募できるエージェントが1社だけある
ここまで「応募要件を満たさないといけない」とか「紹介してもらうのを待つしかない」ということを述べてきましたが、「そんなの嫌!「もっと自由に非公開求人を見たいし応募したい!」という方もいると思います。
実は1社だけそれができるエージェントが存在します。
それがリクルートエージェント。
リクルートエージェントだけは面談後に自分で自由に求人検索や応募ができるんです!
これは求職者の立場からすればエージェントの常識をぶっ壊した画期的なことです。
しかも取り扱っている求人件数が日本で一番多いという点もさすが。
私も自分の転職活動の時はリクルートエージェントを使って自分で求人を探して内定をもらったので、まだ利用していないという方は必ず登録しておきましょう。