間違えてブラック企業に転職してしまわないようにするために絶対に避けるべきなのが中抜きをする企業です。
中抜きとは企業が採用コストを抑えるために行う行為のことで、これをしている企業はほぼ100%ブラック企業体質だと考えて間違いありません。
そんな中抜きについて詳しく解説していきます。
ブラック企業は世の中にたくさん存在する
ブラック企業という言葉が世の中に浸透して何年も経ちますが、それでもなおブラック企業がたくさん世の中に存在し続けています。
ブラック企業の定義は人によって多少異なると思いますが、法律や社会的なルールを守らない企業は間違いなくブラックだと言えるでしょう。
そしてそんなブラック企業が行う行為の一つが人材採用における中抜き行為です。
中抜きとは転職エージェントに内緒で人材を採用する行為
中抜きとは人材紹介会社の業界用語なのですが、簡単に説明すると人材紹介会社(転職エージェント)から人材を紹介してもらったにもかかわらず払うべきお金を払わずに採用することです。
転職エージェントは企業に紹介した人材が採用されて初めて企業からお金をもらえるという成功報酬型のビジネスモデルです。
仮に面接で候補者が不合格となってしまった場合にはお金が入ってきません。
100人企業に紹介しても、入社に至らなければ転職エージェントにお金は入らない。
中抜き企業はその料金体系を逆手に取り、「面接した候補者は不合格だった」と嘘をつきます。
でも実際には裏で候補者に直接コンタクトを取り、「実は合格だからうちに来て欲しい」と交渉を持ちかけるのです。
候補者がそれに応じさえすれば、企業は転職エージェントには一円も支払うことなく人材採用をすることができるというわけです。
転職エージェントはこうした中抜き行為が発覚した際に違約金をもらえる条項を盛り込んで契約を結ぶのが慣例ですが、企業や採用された人が黙っていればバレることがないため中抜き行為をする企業は後を断ちません。
こうした中抜きをする企業は会社としての法令遵守意識が極めて低く、他にも違法なことをしているケースが大半で、特にオーナー系の中小企業で多く見られます。
面接日程の調整が急を要する場合にはエージェントを介さずに直接連絡する企業もゼロではありませんが、それくらいなら大きな問題はありません。
中抜き企業に転職しても劣悪な環境で働かされるだけ
中抜き行為をする企業に転職してしまうと、多くの場合劣悪な労働環境が待っています。
そもそもが会社を騙してお金を払わない行為を平気でやる人物が経営している会社です。
そのほかにも違法なことをしていたり、採用コストを違法でも削らないといけないほど経営状況が悪かったりすることが大半です。
そんな企業に転職してしまうと、あなたも違法行為の片棒を担がされかねません。
違法行為に手を貸せと社長から言われたとして、それに対して勇気を持って断ったら断ったでパワハラを受けることも想定されます。
過去に中抜きが発覚した事例では、中抜きで採用された人が社長の人格面の酷さに耐えられなくなって再び転職支援を依頼してきたことで発覚したことがあります。
もし中抜きされそうになったらどうしたらいいのか?
転職エージェント経由で応募しているにもかからわず企業からそうした中抜き目的の連絡が来た場合には、速やかにエージェントにその旨を報告しましょう。
そしてその企業の選考は必ず辞退して、きちんとした企業に転職すべく再度他の企業に応募するようにしましょう。
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中抜き企業の見極め方
中抜きする企業なのかどうかを外から確実に見つける方法はありませんが、採用業務を社長が行っているような中小企業に多くみられます。
従業員数が一定規模以上の会社になると採用担当者が別にいることがほとんどで、その場合には中抜き行為はあまり見かけなくなります。
なのであまりに小さい規模の会社に応募しないというのは一つの防止策になるかもしれません。
あとは口コミサイトで評価を見てみることです。
基本的に中抜きするような法令遵守意識の低い会社のスコアが高く出ることはありません。
なので口コミ件数がそれなりにあるのにスコアが低い場合には応募を避けるのが無難でしょう。
まとめ
中抜きとは転職エージェントを騙してお金を払わない行為であり、そうした会社に転職しても劣悪な環境で働くことになるため中抜き行為を持ちかけてくるような会社には転職しないことをお勧めします。
もし中抜きを持ちかけられたら毅然とした態度で断り、エージェントに報告するようにして他の会社への転職を検討しましょう。