自己分析・企業研究

キャリアパスを知るには面接で制度・実績・組織を質問すべき理由

この記事はこんな人向け

転職活動をしているけど、応募先の企業がどんなキャリアパスを用意してくれるのか気になる。

面接でキャリアパスを質問してもいいのかな?

こんな疑問やお悩みにお答えしていきます。

結論から言えば、キャリアパスは企業に質問する意味がありません。

なぜなら企業が提示するキャリアパスなど占い程度のものであり、約束されたものではないからです。

その企業に入社することでどんなキャリアを築けるのかを知りたいのであれば、キャリアパスを質問するよりも、人事制度・実績・組織構成の3点について情報を集めるようにすることをお勧めします。

具体的に解説していきます。

キャリアパスとは何か

キャリアパスとは、一般的に企業が従業員に示すキャリアの道筋のことです。

例えば、営業として5年ほど働いたらリーダーに上がり、そこでさらに5年ほど働いたらマネジメントに上がる、あるいは別の部署に異動するといったようなことです。

就職活動の時や転職活動の時など、どの企業に応募するかどうかの検討材料として企業が提示したキャリアパスを重視する人も多くいます。

企業の提示するキャリアパスは当てにならない

多くの人が企業に明確なキャリアパスを用意してくれることを期待している反面、残念ながら企業はそんなものを用意してはくれません。

採用ページなどでキャリアパスの一例を挙げている企業はありますが、それは約束されたものではなく、あくまでも過去にそうしたケースがあったということだったり、制度上はそうしたキャリアが可能ということを示しているに過ぎません。

なので、はっきり言ってキャリアパスを企業が示していたとしても全く当てにはなりませんし、逆に言えばキャリアパスを提示していない企業であっても、自分次第でいくらでも望みどおりのキャリアを作っていくことができます。

例えば、私自身も営業として入社をしているものの、その後の異動によって営業企画を経て現在はマーケティング業務を行なっていますが、そんなキャリアは入社時に全く示されていません。

あくまでも自分自身が希望してキャリアを作っていった結果です。

また、会社としては営業としてマネジメントへ上がるルートと、スペシャリストとして活躍していくルートに一応分けているものの、そんなものは自分で選べるわけでもなく、会社が適性を判断して配置するので個人の希望は関係ありません。

面接で質問するのはデメリットも大きい

転職活動をしている人は面接で「キャリアパスはどうなっていますか?」などと質問するケースもありますが、質問で聞くのはメリットが少ない反面デメリットは大きいので注意が必要です。

キャリアパスを質問するメリットとしては、会社が想定している今後のキャリアを聞くことができるという点が挙げられます。

一方デメリットとしては、面接での印象が悪くなるリスクがあるという点です。

キャリアはあくまでも自分で作っていくだという強い信念を持った会社であれば(というか基本的にそうなのですが)、会社にキャリアパスを聞く=会社にキャリア形成を依存するマインドの人材である、という印象を企業に与えてしまうことがあり、そうなると面接での評価は低くなってしまいます。

面接で聞くなら制度・実績・組織構成

もし自分がその会社でどんなキャリアを築けそうかを判断したいなら、質問すべきはキャリアパスではなく人事制度とこれまでの実績と組織構成の3点です。

・人事制度

・これまでの実績

・組織構成

まずは人事制度。

例えばとある商社は20代のうちに全員を海外に駐在させるという制度を持っている企業があります。

あるいは、別の企業では一定の年齢までに3つの部署を経験させる、という企業もあったりします。

このように年齢と経験がセットになった制度を持った企業はキャリア形成のイメージが持ちやすいので、そうしたキャリアに関する人事制度がどうなっているのかを質問すると良いでしょう。

具体的には以下のような項目についてヒアリングするとイメージがつきやすいと思います。

・異動が人事制度に組み込まれているか(5年を目安に転勤が発生するなど)

・昇進や昇格の基準(入社してからの経過年数や年齢などが基準に含まれているか)

・異動希望を出せる制度はあるか

また、これまでの実績も合わせて重要な要素です。

例え制度がどうなっていようとも、実際の運用がちゃんとされていないケースなどいくらでもあるからです。

なので人事制度を確かめたら、その運用実績がどうなっているのかを聞くようにしましょう。

また、単に人事制度についてだけでなく、最短で昇進昇格した人の年齢を聞いてみたり、自分の配属予定の部署から別の部署への異動実績が何年で何人くらいいるのかを聞いてみると良いです。

そして最後に組織構成。

組織構成は同じ職種の中でキャリアアップしていきたい人が必ず聞くべき要素です。

例えば、部署の中で自分が一番若手になるのであれば、「当面は昇進や昇格が難しそうだな」などと推測できます。

年齢構成やそれぞれの役割分担などを聞いておけば、自分がどんな領域で仕事の経験を積んでいけるのかをイメージできますし、それだけで転職の失敗はかなり防ぐことができます。(●●の経験を積めると思っていたのに入社してみたら無理だと分かった、というようなミスマッチを防止できます。)

まとめ:企業のキャリアパスを当てにしない

ご紹介したように、企業がキャリアパスを提示してこようとしてこなかろうと、そんなものは全く当てにならないので気にする必要ありません。

それよりも、自分がきちんとスキルを積んで希望のキャリアをつかみ取れるよう日々努力しつつ、会社に対して「●●に異動させて欲しい」とか「こんな仕事を任せてほしい」などと要望し続けることが、理想のキャリアを作っていく1番の近道となります。

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