自己分析・企業研究

合格率を高めミスマッチを減らす企業研究のやり方

企業研究のやり方に悩む女性
この記事はこんな人向け

企業研究のやり方がわからない!何を調べたら良いの?

企業研究で重要なことは、どんな情報を、何のために、どうやって得るのかを整理することです。

闇雲に企業のことを調べても、その情報が不要な場合には貴重な時間を無駄にしてしまいます。

企業研究は転職活動の成否を左右する

言うまでもなく企業研究は面接の合否にダイレクトに影響します。

納得のいく志望理由やアピールすべきポイントを考えるには、その会社について知っておかなければならないからです。

加えて、企業研究がしっかりできていないと仮に内定をもらって転職できたとしても、入社後に「この会社は合わない」と感じてすぐに退職してしまうようなリスクも高まります。

つまり、企業研究は内定率を高めると共に、転職のミスマッチのリスクを減らしてくれるという非常に重要な役割を持っているわけです。

しかし、ここで問題になるのが時間的な余裕です。

転職活動の場合、応募するまで長期間考えていたらその間に募集が終わってしまう可能性がありますし、一度応募してしまえば内定まで2週間程度で終わってしまいます。

しかも、転職活動では1社のみ応募して転職先を決定する人はほとんどいません。

何社も同時並行に応募していくので、数社の研究を短時間で終えなければなりません。

ようは、企業研究に使える時間に全く余裕がないわけです。

限られた時間の中で企業研究をどのように行うのかによって、転職活動の成否は決まると言って良いでしょう。

企業研究で調べるべきことトップ3

企業研究で調べるべき特に重要な情報を3つに絞るなら、事業概要と競合とその企業の課題です。

企業研究で理解すべきことトップ3

・事業概要

・競合会社やサービス

・課題

順番に解説していきます。

事業概要

企業研究で最も重要なことが事業について知ることです。

事業を知らずして面接に合格することはあり得ませんし、事業を理解しないまま応募してしまうと転職後に「事業内容に興味が持てない」としてすぐに退職してしまうケースも珍しくありません。

では、事業について知るとはどういうことでしょうか?

例えば、転職エージェントは「人材紹介事業」ですが、この名称を覚えることが事業を知るということではありません。

事業を知るとは、誰のどんな困りごとを解決するどんなサービスを提供しているのか?を理解することを意味しています。

先の例で言えれば、転職エージェントは「企業の(誰の)、人材採用が出来ないという困りごとを(どんな困りごと)、候補者を探して紹介すること通じて解決する成功報酬型のサービスを提供する会社(どんなサービス)」と言うことができます。

ホームページの会社概要を見れば事業名称は確認できますが、それだけでは具体的なことが分かりません。

必ず、「誰の」「どんな困りごとを解決する」「どんなサービス」なのかを言えるようになりましょう。

もしそれだけだとうまく理解できる自信がないという方は、以下のような観点で整理してみると良いです。

事業概要を理解する観点

・企業向けか個人向けか(産業機械を販売する事業は企業向けですし、レストラン事業は個人向けです。食品メーカーであれば、個人向けの事業もやっていれば、レストラン向けなど企業向けの事業も持っているケースもあります。)

・何をすることでお金をもらっているのか(受託メーカーはモノを依頼主に代わって製造することでお金をもらっていますし、英会話学校の運営会社であれば英語を教えることでお金をもらっているわけです。)

競合会社や競合サービス

その会社の競合がどこなのかを調べることも、説得力のある志望理由や入社後のミスマッチを減らす上で重要です。

競合を調べる際には競合となるサービス名とそのサービスを提供している企業名をセットで覚えるようにしましょう。

複数の事業を持っている会社に応募する場合、募集部門が特定の事業に関わるポジションであればその事業の競合だけを調べればOKです。

また、経理や法務など管理部門系のポジションに応募する場合であれば、それほど詳しく競合について知らなくても良いことが多いです。

応募するポジションによって、どこまで調べるべきかを判断することが効率よく企業研究を進めるコツです。

企業の課題

面接の合格率を高めると共に、入社後のミスマッチを防ぐ上で最も重要なことが企業の課題を深く理解することです。

その意味では、企業研究は全て企業の課題理解のためにあると言って良いでしょう。

企業の課題を知るには、その会社が目指している理想の状況と現状、そしてそのギャップを知ることです。

ここでいう理想や現状、ギャップというのは事業についても言えますし、組織についても言えます。

これまでに働いてきた会社のことを思い浮かべるとよくわかると思いますが、自社の製品やサービスは必ずしも自社の理想と完全に一致していなかったはずです。

例えば皆さんが日頃使っているスマホで考えてみると、「バッテリーが減らないスマホ」があったら素晴らしいですが現実には1日も使えばバッテリーが切れてしまうわけです。

また、あるいは「注文を受けてから納品までの時間が他社よりも長くかかってしまい、他社に持っていかれている」といった課題もあるでしょう。

こうした製品やサービス面の課題をまず理解することが重要です。

そして、それが理解できたらそうした課題が起こっている背景を組織面から理解していきます。

先の例で言えば、「より長寿命のバッテリーを開発する担当者がいない」とか、「注文を受ける営業事務の人手が不足している」「注文を自動処理するシステムを導入したいが、ITに詳しい人材がいない」といった組織的な課題にたどり着くことができます。

ただ、事業課題やその先の組織課題については外部の人間が実際の状況を知ることは難しいため、面接前に仮説を立てられる程度でOKです。

どのように調べたら良いのか?

企業研究の方法のイメージ

企業研究をする際には主にネットで調べることになります。(もし知り合いが志望企業に勤めているなら直接話を聞くのがベストです。)

具体的にはネットで以下のようなページを調べるのがオススメです。

・企業ホームページ

・有価証券報告書(上場会社のみ)

・決算説明会資料(上場会社のみ)

・外部のメディア記事(会社名、サービス名、社長名で検索)

まずは企業ホームページ。

事業概要や採用ページ欄などに書かれている情報はくまなく目を通しましょう。

もし志望企業が上場しているのなら、必ずチェックすべきなのが有価証券報告書と決算説明会資料です。

これは上場している企業ホームページのIR(あるいは投資家関連情報)といった名称のカテゴリーページから見つけることができます。

なぜここが重要かというと、有価証券報告書や決算説明会資料には、会社の事業の説明に始まり、事業の状況がどうか、課題がどこか、今後どうしようとしているのか、が全て書かれているからです。

有価証券報告書はページ数が多く文字ばかりなので全て読むのは大変ですが、重要なのは特に前半部分に集中しているので最初の10ページくらいに目を通せば最低限OKです。

あとは上場の有無にかかわらず外部のメディアに掲載されいてる記事も探して読むようにしましょう。

例えば会社名やサービス名、社長名などで検索するとインタビュー記事が載っていたり、投資家がその会社の銘柄について分析していたりする記事を見つけることができます。

情報が少ない企業は転職エージェントが貴重な情報源

立ち上げてまもないベンチャー企業や、日本法人の規模がそれほど大きくない外資系企業、法人向けでニッチな事業を展開する日系企業など、どうしても個人では情報が十分に得られない企業も数多く存在します。

そうした企業の情報を取るには転職エージェントに相談するのがオススメです。

転職エージェントは企業と直接コミュニケーションをとっているため、ネットでは出てこない事業や組織の状況を教えてもらうことができます。

志望企業の情報を集めるならその企業への転職支援実績のあるエージェントに相談するのが一番手っ取り早い方法です。

まとめ

企業研究は選考通過率を高めるだけでなく、入社後のミスマッチを減らす上でも非常に重要です。

ぜひネットと転職エージェントの力を借りて企業研究を進めていってください。

ちなみに転職エージェントによって持っている企業の情報には差があるため、3〜4社のエージェントを併用するのが一般的です。