内定辞退・退職交渉

転職活動で内定をもらう前後にすべきこと

内定前後にすべきこと
この記事はこんな人向け

転職活動をしていて選考が進んできた。内定をもらう前や後に気をつけるべきことって何があるんだろう?

こんな疑問を解消します。

転職活動における内定の意味とは?

内定をもらった男性

新卒の就職活動の際に内定という言葉を使う時には、基本的に選考が受かった状態のことを指しますよね。

言い換えれば採用内定通知書(オファーレター)をもらって企業から来て欲しいと言われている状態のことです。

転職活動における内定も基本的には同じ意味で使われることが多いのですが、厳密には違う意味があるのでしっかり理解しておきましょう。

内定の本来の意味

内定とは、互いに雇用契約に同意した状態を指します。

つまり、「こんな条件であなたを採用します。」「了解しました。よろしくお願いいたします。」という双方の合意があって成立するのが内定です。

一般的な認識である、「全ての選考をクリアした状態」のことではありません。

企業や転職エージェントが内定という言葉を使ってきた場合には、一般的な意味(企業が入社して欲しいと言っている状態)で使われているのか、厳密な意味での内定(雇用契約に合意した状態)を指しているのかを確認しながら話を進める方が安心です。

ちなみにこの記事で使う”内定”は一般的な意味(=企業が入社して欲しいと言っている状態)で使います。

内内定という言葉も存在しますが、この言葉が使われる場合の意味としては「社内での正式な手続きは完了していないものの、基本的には採用内定通知書を出すことが決まっている状態」というイメージです。

採用内定通知書が企業から出されるまでは確定事項ではないので、ぬか喜びしないようにしましょう。

内定保留が可能な期間はおよそ1週間

内定通知書のイメージ

内定をもらっても悩んでしまってすぐに返事ができない人も多いと思います。

基本的には内定が出たら返事を待ってもらえる期間(内定保留期間)は1週間前後であることが多いです。

それ以上待ってもらえるケースもなくはないですが、それはよほど企業から高い評価をもらっている場合に限られます。

ほとんどの場合には回答期限を伸ばしてもらえるように交渉するのは印象を悪化させ、最悪の場合には内定取り消しにも発展します。

内定連絡はいつ来るか?

内定の連絡は最終面接合格後、社内手続きを経て採用内定通知書が完成したタイミングで来るのが一般的です。

連絡手段は電話のこともあればメールのこともあります。

ただ、正式な内定は内定通知書が出るので少なくともメールは送られてくることになります。

内定が出るのは、早ければ最終面接の翌日、平均で1週間程度というイメージです。

とはいえ選考状況に大きく左右されるので、他候補者がいる場合には最終面接を受けてから2〜3週間かかることもあります。

内定連絡が遅い場合はまだ他の候補者の選考が終わっていない可能性が高いので、気長に待つのが一番です。

気になるようなら一度企業やエージェントに確認してみても良いでしょう。

内定をもらう前にしておくべきこと

内定承諾前にすべきこと

内定をもらう前にすべきこととしては、内定(オファーレター)をもらった際にすぐ決断できるよう考えを整理しておくことです。

なので具体的に考えを整理するポイントについて紹介します。

求人を絶対評価と相対評価で考える

内定前にしておいた方が良いこととして、求人を絶対評価と相対評価とで分けて考えるのがポイントです。

絶対評価を考えるとは、もし他の企業が全て不合格で今受けている企業で内定が出たらその1社で転職を決意できるか?ということです。

一方、相対評価とは、今選考を受けている企業間で希望の優先順位をつけるということです。

言い換えれば、A社とB社とで内定が出たらA社に転職する、というようなことを事前に整理しておくことが重要なのです。

転職活動では複数の企業で選考が進んでいくことも多いです。

しかし、現実には選考フェーズを合わせることは極めて難しく、いくつも内定をもらった状態で比較できるケースは多くありません。

選考中の企業については、それぞれ「本当にこの会社に転職する覚悟があるか?」「2社同時に内定が出たとしたらどちらに転職するか?」を考えておくようにしましょう。

年収いくらで内定が出たら承諾できるか?を考える

選考中の企業や求人を評価するポイントとしては、「この求人の場合、年収がいくらでオファーが出れば転職を決断できるか?」と自分に問いかけてみるのがオススメです。

よく、「オファーレターをもらってからでないと考えられない」などという人がいますが、それは自分の希望について思考停止に陥っており、主体的にキャリアを作っていく上では危険な状態です。

「仕事内容は正直微妙だけど、年収が100万円アップするなら転職しよう」とか、「仕事内容が希望にバッチリ合っているから年収が仮に50万円下がっても転職する」のような感じで、考えていきます。

自分の希望さえ明確になっていれば、企業とも交渉することが可能になるというメリットもあります。

エージェントを通して、「年収がいくら出たら入社します/いくらを下回る場合には内定が出ても辞退します」と伝えておくことが重要です。

内定をもらった後にすべきこと

転職先に飛び込むイメージ

続いて、内定連絡をもらった後にすべきことについて紹介していきます。

採用内定通知書の内容を全て理解する

内定をもらったら真っ先にすべきことが、内定通知書(オファーレター)の内容を全て理解することです。

内定通知書には、入社日や給与、試用期間、ポジション、業務内容などについて記載されています。

これらの内容を元に転職するか否かを判断していくことになります。

特に注意しなければならないのが、求人票の記載内容と違っている点がないかどうかの確認です。

求人票上では想定年収600万円と記載があったのに内定通知書では450万円となっているとか、勤務地が違っているとか、そうした事前情報と実際の採用条件との違いがないかを確認しておくのです。

ボーナス(賞与)はトラブルになりやすい項目の一つですので、ボーナスの時期と自分が支払い対象になるかどうかなどは確認しておいた方が良いです。(8月にボーナスが支払われる会社に7月に入社しても在籍期間が短いことから支払い対象外となるケースが多いです。)

回答期限を把握する

内定通知書の内容を把握したら、次にすべきことは回答期限の確認です。

おそらく内定通知書が発行されてから1週間後くらいを締め切りにしている企業が多いのではと思いますが、企業によって差があるため気をつけましょう。

質問事項は内定承諾前に確認しておく

疑問や心配事、質問事項がある場合には必ず内定承諾前に解消しておくようにしましょう。

方法としては電話かメールが一般的ですが、企業側が面談をしてくれる場合もあります。(オファー面談と呼んだりします)

承諾か辞退か決まり次第すぐに返答する

内定を承諾するか辞退するか、意思が固まったのならすぐに返答するようにしましょう。

いくら回答期限が残っていたとしても、期限ギリギリの返答は企業から良い印象を持たれません。

入社する場合であれば気持ちよく受け入れてもらうために企業の印象は良くしておきたいですよね。

逆に辞退する場合、企業は新たに候補者を探さなければならないので、企業への配慮としてすぐに連絡をする方が親切です。

内定を承諾したら御礼メールを送る

内定を承諾したら企業に内定を出していただいたことへのお礼メールを送るようにしましょう。

お礼を言われて嬉しくない人はいません。

面接官や選考の調整をしてくれた人事の方に対して会社と意気込みを簡単で良いのでメールを送ると喜ばれます。

転職エージェントを通している場合であれば、エージェントの担当者にメールを送って転送してもらうようにしてください。

入社前の事務手続きなどでは企業と直接やり取りすることも出てきますが、内定承諾直後はまだ転職エージェントを間に入れてやりとりするのが一般的です。

内定の断り方

もし内定を断るという決断をした場合、早急に電話とメールをエージェントの方に入れるようにしてください。(自己応募の場合には企業に直接電話しましょう。)

連絡をする際には、これまでの選考に時間と労力を割いていただいたことへの感謝の気持ち、期待に添えない回答をしたことへの謝罪の気持ち、辞退に至った理由を伝えると、誠意が伝わると思います。