チャレンジしたい業界や職種があるけど自分の年齢でも行けるのかな?
何歳まで未経験の領域にチャレンジできるの?
こんな疑問にお答えしていきます。
結論から言うと、管理部門系の経験がある人であれば割と何歳でも他の業界に転職できます。
逆に、営業は業界を跨ぐ事が難しいことも多いです。
私は転職エージェントで勤務していますので、その経験をもとに今回は異業界への転職事情についてご紹介します。
人事や経理などの職種は業界を超えて転職しやすい
人事、総務、経理、法務といった管理部門系の職種の経験者は別の業界への転職がしやすいです。
なぜなら業界を変えても仕事内容がそれほど変わらないからです。
例えば人事採用担当者の半導体製造メーカーから化学品メーカーへの転職ならそれほど難しくありません。
ただ、これが半導体製造メーカーからWebベンチャー企業への転職となれば、転職後に仕事として採用しなければならない人材の属性が異なりますので、同規模のメーカーへの転職に比べれば難易度が上がることはあります。
人事であれば、商材の経験よりも従業員数の方が経験値としては近くなり、例えば「グローバル人事制度の構築に携わった経験」といったことが求められます。
管理部門系の場合は、業界よりも上場しているか否か、製造業か否か、などで転職の難易度が変わります。
同じ自動車部品メーカーに勤務しているからといって、国内にしか拠点がない企業であればグローバル人事制度の経験は積めません。
逆に自動車部品と関係ない食品メーカーの経験しかなかったとしても、海外拠点をたくさん持っているグローバル企業で人事制度企画をしていた方が評価されます。
あくまでも評価の軸は経験であり、その経験の良し悪しが商材によってではなく企業規模や事業フェーズ、上場・非上場といった要素で影響を受けやすいのが管理部門系の職種の特徴と言えるでしょう。
営業職なら30代前半くらいまでなら業界を変えられる
実績を残している営業マンは「どんな商材でも売れる」と豪語したりします。
実際にどうかはさておき、転職市場では30代半ばになると営業と言う仕事は業界を超えた転職が難しいです。
理由は営業スタイルが業界によって大きく異なるためです。
例えば同じ営業職と言っても業界によって↓のような違いがある。
フィールドセールスとインサイドセールス
単価が安いものと高いもの
新規営業とルート営業
BtoBとBtoC
飛び込み営業主体と反響営業主体
など
営業スタイルが異なると、即戦力ではないとみなされるので、未経験業界に営業職として転職したいのであれば20代のうちに移るのが望ましいです。
営業でも客先が同じなら業界を変えられるチャンスは増える
30歳を過ぎた方が異業界に転職するのであれば、「営業先が同じで異業界」の求人が狙い目です。
どういうことかというと、例えばあなたが完成車メーカー向けに自動車部品の営業を経験していたとします。
そんな中、とあるソフトウェアベンダーが事業拡大のためにこれまで開拓できていなかった完成車メーカーを開拓したい、という状況であれば、完成車メーカーへの営業経験や、開拓したい企業との人脈がある点を評価されて転職ができるケースがあります。
あとは投資用不動産の営業と証券の営業も個人の富裕層相手の営業であるという共通点があるので比較的転職しやすいと言えます。
個人の富裕層の中には医者も含まれることから、富裕層向けの営業をしていた経験を生かして製薬や医療機器の営業に転職する人もいます。
ITやWeb系のスキルが必要な職種は何歳でも業界を変えやすい
管理部門系と同じく、ITやWeb関係のスキルは業界を超えてニーズがある職種の一つです。
社内SEのようなポジションであれば、例えば「SAPの導入経験」があれば同じような事業フェーズにある企業からは業界関わらず転職できます。
また、最近であれば越境ECが盛んなことから、デジタルマーケティング関連のスキルを持っている人材は商材の経験を問わず強いニーズがあります。
未経験業界への転職は業界分析を慎重に行おう
自分が所属してる業界に照らし合わせればお分かりいただけるかと思いますが、一見外からは同じような業界に見えても、実は事業領域が微妙に異なり競合と見られている企業が競合ではない、ということが珍しくありません。
少しでも領域が異なれば、事業の好不調についても全く異なってきます。
例えば、外から見れば製薬メーカーと医療機器メーカーは同じくくりに見えるかもしれませんが、全く違います。
医療機器メーカーの中でも循環器領域と眼科領域とでは全く異なります。
漠然と「●●業界がいいな」と思っても、実は思い描いていた業界と違う、という事態にならないように、業界をしっかり細分化し、企業研究していくことが重要です。
自分の経験でどんな業界や企業に転職できる可能性があるのかを知りたい方は、まず転職エージェントに登録されることをお勧めします。
最終的に転職するにせよ現職にとどまるにせよ、しっかりと情報収集した上で判断すべきことですので、転職エージェントに求人情報だけでなく転職活動のアドバイスももらうと良いでしょう。

スキルアップすれば合格の可能性は高まる
未経験というハンデがあっても、それを補えるスキルを他に持っていれば内定を得られるチャンスはあります。
例えば、2014年前後は日系自動車部品メーカーによるメキシコへの進出ラッシュがあり、その時期には自動車業界や技術的なスキルを持っていない人でもスペイン語さえ話せれば海外駐在員として採用されたのです。
今の転職市場のニーズを踏まえると、英語力を身につけるのが最善の手段だと感じており、もし英語力に自信がないという方は以下の記事を参考に勉強してみてください。
