・海外駐在員になりたいけどどうやって求人を探せば良いの?
・海外赴任前提の求人ってどれくらいあるの?
こんな疑問にお答えしていきます。
私は転職エージェントに勤務しており、海外勤務案件に携わってきました。
結論から言えば、海外駐在求人を探したいなら日系企業をクライアントに持つ転職エージェントに登録するのが一番です。
経験をもとに、その理由を解説していきます。
合わせて読みたい:【最新版】海外駐在員を目指す人のための情報まとめ【随時更新】
海外駐在求人はほとんど転職市場に出てこない
私は転職エージェントで日々数多くの求人を目にしていますが、現地採用と異なり、海外駐在員の求人を見つけることは至難の業です。
それくらい転職市場全体で見ても貴重な求人なんですね。
現地採用って何?って方はこちらの記事も読んでみてください。

海外駐在求人に転職している人数は毎年どれくらいいるのか?
1年間に駐在求人で転職を実現している人数がどれくらいいるのか調べました。
転職エージェントの大手3社(リクルート、doda、ジェイエイシー)にいる知り合いに話を聞いてみたところ、3社を大体合計しても150人いるかいないかというレベルです。
他のエージェント経由で成約している案件を踏まえても、年間で200名程度しか海外駐在前提で採用されていないと思われます。
これは海外勤務を希望している人数からすれば、かなり少ないと言えそうですね。
海外勤務を希望する人の9割は現地採用で転職しているのが現状ですね。
海外駐在求人は1年に何件出てくるのか?
募集に出した全ての求人で採用が成功するわけではないので、1年に出てくる駐在前提の求人数は転職する人の5倍〜10倍程度といったところでしょうか。
駐在求人で転職する人が年間200名程度とすると、およそ1000〜2000件の海外駐在求人が1年間に出てくることになります。
この数だけ見ればそんなに少なくないのでは?という気もしますが、そこには落とし穴もあります。
なぜなら、駐在員という高コストのポジションで採用するからにはかなりハイレベルな専門性を求められるため、実際に合格できる可能性がある求人は1%あるかないかでしょう。
駐在員求人では業界経験、職種経験、マネジメント経験、語学力の全てが一致していることを求めるケースが多い。
海外駐在求人を探すなら転職エージェントを使うのがベスト
貴重な海外駐在求人を探すなら転職エージェントの利用をお勧めします。
その理由は以下の通りです。
・求人が出てくるタイミングが読みづらい
・そもそも転職市場に出てきにくい
・エージェントは沢山のクライアントを持っている
・駐在求人は内密に採用される
駐在求人は経営戦略に関わる重要なポジションでもあり、あまり求人広告などオープンな採用チャネルは使われません。
ビズリーチであれば他の転職サイトに比べると駐在求人に遭遇できる可能性は高めですが、ビズリーチは転職エージェントと出会うためのサイトなので、初めからエージェントに登録した方が早いです。
ビズリーチでは仕組み上、海外駐在の希望が伝わりにくく、具体的な求人紹介にいたらない可能性が高いです。
おそらく的外れな求人の紹介か、「うちにはたくさん求人ありますよ!」という転職エージェントからの声かけがメインになります。
良さそうなエージェントから声がかかったらそこに登録するようにしましょう。
参考までに、転職チャネルごとの比較をするとこんな感じ↓になります。
転職チャネル | オススメ度 | 補足 |
---|---|---|
求人広告 | △ | 駐在員候補は内密に採用されるので基本的に求人広告は使われない。 |
転職エージェント | ◎ | 適切なエージェントを選べばチャンスが多い |
ビズリーチ | ○ | 駐在求人を持っているエージェントと出会えるかも |
リンクトイン | ✖️ | 外資系企業の求人がほとんど |
ウォンテッドリー | ✖️ | 海外に拠点を持っていない零細企業がほとんど |
待ち続ければ求人広告で駐在求人が出てくることもゼロではないのですが、毎日新着求人のチェックを自分でするのは大変です。
駐在求人は出てくるタイミングが読めませんので、自分の代わりに求人を探してくれるエージェントを使う方が効率的です。
海外駐在求人が集まりやすい転職エージェントの特徴とは?
海外駐在求人を探すにあたっては転職エージェントを使った方が効率的とお伝えしましたが、どのエージェントでも良いわけではありません。
海外駐在求人が集まりやすい転職エージェントには特徴は以下の通りです。
・日系企業のクライアントを多く持っている
・転職エージェント自体が海外に拠点を持っている
・ハイクラス求人をカバーしている
まず、日系企業のクライアントを多く持っていることが重要です。
外資系企業の日本法人で採用されてから他の国へ駐在する前提の求人というのはほぼありえません。
そのため、日系企業を中心に探すことになるからです。
日系企業のクライアントを多く抱えているのは日系のエージェントです。
転職エージェントの世界的な大手としてはロバートウォルターズやマイケルペイジなどもありますが、これらは外資系企業のクライアントメインであり、日系企業のクライアントは少数。
続いて海外に拠点を持っているエージェントを選ぶこと。
これは、現地法人間で付き合いがある中で駐在求人の受注につながる事があるからです。
海外に拠点を持っているエージェントとなると必然的に大手に絞られます。
最後にハイクラスの求人をカバーしている事。
駐在ポジションは現地法人の役員クラスの募集である事が多いため、候補者も必然的にハイクラスな人材がターゲットになります。
若手に特化しているエージェントだとハイクラス人材を対象にした求人を取り扱わないため、30代以降の経験豊富な層を中心に扱っているエージェントを使う事が重要です。

結論:転職エージェントに登録しつつスキルを磨き続けよう
海外駐在求人は狙ったタイミングで都合よく出ているというケースは極めて稀です。
スキルを磨きながらタイミングが来るのを待ちましょう。
駐在員に必要なスキルについてはこちらの記事で解説していますので参考にしてみてください。

また、もし今の自分のスキルや経験が駐在求人に合格できるレベルにない場合、先に現地採用求人に応募して海外経験を積んでおくのも有効です。
なぜなら、近年の傾向として、現地採用で雇っている社員の中から優秀な人材を駐在員待遇に切り替える事例が出てきているからです。
全員が全員そうなれるわけではありませんが、少ない可能性を高める方法としては検討の余地があると思います。
そうした最新のマーケット情報や求人情報を仕入れる上でも海外案件に強いエージェントに登録し、最新情報をもらえる体制を作っておくことが重要です。