・外資系企業に興味あるけど全部同じに見えてしまう。
・外資ってどこもドライなの?
こんな疑問やお悩みを解消していきます。
私は転職エージェントに勤務していますが、その経験から言えば、外資系企業と言っても千差万別です。
同じ日系企業でも野村証券とサイバーエージェントとソニーが違うように、外資系企業も本来は一括りには語れません。
今回は、日本人にとって働きやすい外資系企業とはどんなものなのか、どうやって見分ければ良いのかについて経験を元に紹介していきますね。
オススメ記事:外資系企業への転職を目指す人が知っておくべきことまとめ
外資系ならではの働きづらさとは?
本国との時差
外資系企業の場合、本国が日本ではなく海外です。
そうすると、どうしても子会社(日本法人)よりも本国の都合が優先されるんですね。
その結果、本国との会議がある際には本国の業務時間=日本の業務時間外に予定を組まざるを得ない事があります。
本国の場所によって時差の大きさにも違いがあるものの、早朝や深夜での対応が続くハードな環境に嫌気がさして退職する人もいます。
シリコンバレーのあるサンフランシスコと日本とのじさは16時間!!
これでは業務時間が全く合わないですね。
ヒステリックな人比率が日系より高め
これは完全に個人的な印象ですが、外資系企業にはパワハラ気質な人やヒステリックな人が日系企業に比べると多いように感じています。
パワハラなどで部下を退職に追い込む上司が問題視され、その人自身が退職に追い込まれることはあるものの、英語力+職務経験豊富な人材は日本に少ないことから他の外資系企業に転職できてしまうのが怖いところですね。
そうしてその人の転職先でまた被害者が生まれてしまうのです。
私のクライアント企業の社長も業界内ではパワハラで有名だったため、その企業の同業の人からは「あの人がいる限りは絶対に応募しません」とたくさんの方に言われた事があります。

リストラされる可能性高め
日本の業績が悪くなった場合はもちろんのこと、グローバル全体での業績悪化によっても人が減らされる可能性はあります。
ずっと1社で定年まで働きたい、という志向の方にとってはリスクが高いかもしれません。
日系企業は転職回数の多さを特に気にするので、外資で複数リストラされてしまうと日系企業に戻ることが難しくなります。
レポートラインが複数ある
日系企業だと上司は一人しかいません。
しかし、外資系企業の場合には2つあるのです。
例えば、マーケティング部長が報告すべき先は日本法人の社長に加えて本国のマーケティング責任者も入ってくるのです。
こうした複数のレポートラインは慣れていないと仕事がやりづらいと思います。
上司が海外にいるため、自分の仕事ぶりを認めてもらうにはしっかりと業務報告をする必要があります。
その結果、社内レポートに時間がかかりすぎる、という不満を持つ方もいます。
自分の仕事以外やらない
外資系企業は事前にそれぞれの人の役割が明確に定められているので、逆にそれ以外の仕事はやりません。
日系企業のお互い様精神で幅広く手伝うような風土ではないため、仕事の進め方にはギャップを感じることでしょう。
これはジョブディスクリプションという、外資ならではの考え方に根ざした問題です。
ジョブディスクリプションについて知りたい方はこちらの記事をお読みください。

働きやすい外資系企業を見極めるポイント
日本の売上比率が高いかどうか
本国からの指示という制約がある外資系企業において、日本法人の売上が世界全体のどれくらいの割合を占めているのかは重要なポイントとなります。
感覚値ですが、目安として世界全体に占める日本の売上比率が10%を超えていると日本は重要な拠点と見なされて本国もより多くのお金を投資してくれます。
重要な市場であると位置付けられている場合には日本オリジナルの製品やサービスの開発が許されるなど、事業の自由度が広がるため、そこでキャリアを歩む人にとってもチャレンジングな経験を積めることでしょう。
しかし、本国からの期待値が高まるぶん業績達成のプレッシャーも厳しくなるというデメリットも。業績が芳しくない場合には本国から大胆な構造改革を迫られ、大規模なリストラにつながることもあります。
日本法人が地域統括拠点の下にあるかどうか
世界規模で事業展開している企業だと、各国ごとの管理を全て本国で行うと負担が大きいため、ざっくりと地域で分けてそれぞれの地域を統括する拠点を置くことがあります。
ここで問題になるのが日本が本国の直下に置かれているのか地域統括拠点の下に置かれているのかということです。
アジアの地域統括拠点はシンガポールか香港に置かれるケースが多いです。
これにより働き方が大きく変わってくることになります。地域統括拠点を挟まずに直接本社の下に置かれていた方が仕事はやりやすいでしょう。
最終決裁者である本国との間にもう一つ拠点が挟まると意思決定スピードにも遅れが出てくるからです。
一方、海外とのミーティングをするという点では地域統括拠点の下についていた方が楽です。
なぜなら、地域統括拠点との時差はほとんどありませんが、本社となると大きな時差が生まれ、ミーティングが早朝や深夜になることも多いからです。
日本市場の成長性がどれくらいあるか
外資は何事もシビアに判断します。
日本での事業拡大が期待できないとなればすぐさま投資額を縮小し、リストラに走ることでしょう。
しかし、人口が減少フェーズに入ってしまった日本において伸び代のあるビジネスの種類はそう多くありません。
日本がアドバンテージを持つとすると介護など高齢社会ならではの事業でしょうか?
日本が外資にとって重要な市場でなくなったら、日本法人で使えるリソースは減らされ、仕事の自由度も狭くなっていきます。
伸び代のある業界を選ぶべきなのは外資転職に限ったことではありませんが、市場の成長性を慎重に見極めましょう。
ドイツ系企業は日系企業と風土が近い
一括りに外資系企業と言っても、実際にはいろんな国の企業が存在します。
そして当然同じ国の中でも差はあるにせよ、全体的にはドイツ系企業は日系企業と社風が似て穏やかで保守的な雰囲気である事が多いです。
なので外資系企業に抵抗がある方でもドイツ系企業なら働きやすいかもしれませんね。
外資系企業の情報をどう集めるのか?
Openworkなどの口コミサイトに登録する
気になる外資系企業を見つけたら、口コミサイトに登録して情報収集してみましょう。
Openworkや転職会議といったサイトが大手で情報量も多いのでチェックしてみてください。
実際にその企業で働いている、あるいは過去に働いていた人の感想を見る事ができるので、いいところも悪いところも具体的にイメージしやすいと思います。
ただし、以下の点には注意して情報を得るようにしましょう。
・匿名なので信憑性が高くない
・企業規模が小さいと口コミ数も少なく十分な情報が得られない
・何年も前の口コミだと情報が古く参考にならない
・部署ごとに風土は異なるため、必ずしもその口コミの内容が当てはまらない
本社のIR情報を見る
英語が苦手じゃないならば日本法人じゃなく本国のホームページを見てみましょう。
日本に拠点を持っている企業は本国では大きな会社であることも多いので、上場しているかもしれません。
もし上場していればアニュアルレポートという投資家向けの資料が公開されているはずです。
そこには全世界の売り上げや日本法人の売り上げ、今後の事業戦略など、日本のホームページには載っていない情報が見つけられることでしょう。
外資系企業に転職するには?
本記事を読んで外資系企業への転職をもう少し具体的に考えたいという方はぜひ転職エージェントに登録してみましょう。
登録したからと言ってお金を取られるわけでもありませんし、すぐに転職する必要もありません。
外資系に強いエージェントであれば他の外資系企業との比較の上で自分に合った求人を紹介してくれるはずです。
登録は2分程度で終わるので最低一つは登録しておくと良いでしょう。

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