転職エージェントで働く中で見聞きする用語とその意味をまとめています。
転職活動をする中で遭遇するかもしれない単語の意味がわかるかも。
転職エージェントで働いている中でよく出てくる単語とその意味を解説していきます。新たに思い当たるものがあれば随時追加していきます。
あ行
RPO
アールピーオーと読む。Recruitment Process Outsourcingの略。採用代行のこと。自社に採用ノウハウがなかったり、採用したい人数が多くて今いる人事担当者だけでは手が回らない時に使われます。外部から採用の専門家をレンタルするイメージですね。
RSU
外資系企業でよくある自社株をもらえる仕組みのこと。堅苦しく日本語で言うと譲渡制限付き株式と呼ばれ、数年に分けて株をもらえることで従業員の定着やパフォーマンス向上を図る。
アルムナイ
会社を退職した人のこと。退職後も会社の卒業生として関係を維持し続けることで、将来的なビジネスや人材採用などで役立つことが期待されています。
ウォンテッドリー
簡単に言えばベンチャーメインの求人サイト。
詳しくはこちらの記事で紹介しています。

インタビュー
面接のこと。書類選考を通過した後に2〜3回実施されるのが一般的。例えばエージェントから「次のインタビューが明後日で案内来てるんですけど大丈夫ですか?」みたいな感じで連絡がきます。
エグゼクティブサーチ
いわゆるヘッドハンティングのこと。登録型の転職エージェントと異なり、経営幹部クラスの人材を独自の情報網から探してきてアプローチします。フィーは成功報酬だけでなく着手金も発生することが多いです。
オーナー会社
創業者あるいは創業者一族が経営権を握っている会社。単に自社株を持っているというだけでなく、経営スタイルが激しいトップダウンであることが多いです。意思決定が早いという利点がありますが、オーナーの一存で気に食わない社員をリストラにするようなケースも。良い意味でも悪い意味でも有名なオーナー企業は転職市場でも何社かあります。
HR
人事のこと。エイチアールと読む。正式にはヒューマンリソース。「次の面接はHRが行いますね」と言われたら人事との面接ということ。
HRBP
部門付きの人事のこと。エイチアールビーピーと呼ばれることが多いものの、正式にはヒューマンリソースビジネスパートナー。担当部門の採用から育成までをマネジメントする機能を担う。日系企業にはあまり部門担当の人事という考え方がなく、逆にそこそこの規模の外資はHRBPを活用している。
エキスパッツ(エキスパット)
expatsとは駐在員のこと。日本から海外へ派遣する際には海外駐在員と日本語で呼ぶことの方が多いが、外資系企業において海外から日本法人に赴任してくる人のことをexpatsと呼ぶ。
英語面接
英語で行われる面接のこと。外資系企業や、日系企業の海外部門の求人で選考を進める時には英語力を確かめる目的で行われる可能性がある。
オファーレター
採用内定通知書のこと。簡単に言えば正式な内定通知。入社時期やポジション名、給与など、各種労働条件が明記されているもの。「オファーレターは今週中に発行されます」みたいに使われる。
IPO
上場すること。VCから出資を受けているベンチャー企業のほとんどがIPOを目指しており、創業期に幹部クラスで参画すればストックオプションが付与され、IPO実現時には莫大な報酬が手に入る。それを夢見て大企業からベンチャー企業に挑戦する人は多いが、挑戦するベンチャー企業の数に対してIPOを実現できる企業はほんの一握りであり、厳しいハードルがある。
OTE
On Target Earningsの略。オーティーイーと読む。目標を達成した時の年収がいくらになるかという条件のこと。例えば「OTEで1000万円、スプリットは7:3」と言われた場合、「基本年俸700万円+達成時のボーナス300万円=年収1000万円」という意味になる。主に外資IT系企業の営業職の採用時に見られる考え方。
お見送り
選考で不合格の意味。「先日応募いただいたA社ですが、残念ながらお見送りとなりました。」みたいな使われ方をする。
MD
転職市場でMDという時、状況に応じていくつか意味を持っています。
マネージングディレクター
部長とか課長みたいな肩書の一つ。主に外資系のコンサルティング会社や金融系の企業で見られる。日本的な肩書で言えば部長くらい。日系企業でも海外拠点では使うことが多く、その場合は現地法人社長のこと。マネージングダイレクターとも。
マーチャンダイザー
消費財メーカーの職種の一つ。
メディカルドクター
製薬業界の職種の一つ。
か行
カウンターオファー
退職交渉する際、現職企業から引き止めのためにもらうオファーのこと。年収を上げる、昇進させる、希望部署へ異動させるといった内容の提案が多い。すでに転職先からの内定を承諾している場合、カウンターオファーにつられて内定を辞退することにはリスクがある。


コンティンジェンシー
料金体系の一種。完全成功報酬とも呼ばれ、企業が採用に成功した時にだけ転職エージェントは企業から報酬をもらうことができるという契約。一般的な転職エージェントは全て完全成功報酬。リテーナーに対応する概念。転職エージェントで勤務していると「御社はリテーナー契約ですか?コンティンジェンシーですか?」などと企業から聞かれる。
逆質問
面接の中で、面接官から質問を受け付けられること。当然選考要素を含んでおり、どんな質問をするかによって評価の分かれ目となる。

海外駐在員
雇用元の企業に所属したまま、海外拠点に派遣されて現地で働いている従業員のこと。主に日系企業から海外拠点に派遣される際に使われる言葉。
海外駐在員に関する情報は別の記事で詳しく解説しています。

現地採用
海外で働く際、日本法人から派遣される駐在員と異なり、現地法人に直接雇用される形態のこと。詳しくは以下の記事で解説しています。


外資系企業
堅苦しくいうと外国資本が入っている企業のことですが、誰も厳密に考えて使っていないので海外で生まれた会社のことだと思っていればとりあえず間違い無いです。シャープは外資によって買収されたので外国資本が入ってますが、あまり外資系企業として語られることがないのと同じ感じです。
外資系企業に関する情報は別の記事で詳しく解説しています。
https://careertenshoku.com/info-mnc/経歴詐称
転職回数や在籍企業、役職などで嘘をつくこと。選考中にバレると当然不合格だが、入社後にバレると訴訟リスクもあるので絶対にやめましょう。
経歴詐称のほか、転職活動でしては行けない行動についてはこちらの記事で解説しています。

カスタマーサクセス
主にSaaS系企業でみられる職種の一つ。製品導入後のフォローをメインで行い、ユーザーの継続利用や追加オプションの導入を目指す営業的なポジション。詳しくは下の記事で解説しています。

コンピテンシー
行動特性のこと。何を言ったのか?何を考えたのか?ではなく実際に行動として現れたことに焦点を当ててその人物についての理解を深める事ができる。外資ではコンピテンシーを重視したコンピテンシー面接という手法で選考が行われることもある。
さ行
JD
ジェーディーと読む。正式にはジョブディスクリプション。主に外資系企業で運用されている、ポジションごとのミッションや業務内容などを明記したもの。転職エージェントや企業の人事担当者の中にはJD=求人票のことだと勘違いしている人も多いが、JDを元に求人票を作っているというのが正しい理解。ジョブディスクリプションに沿って評価される。

社数
経験社数とも。これまでに働いたことのある企業数のこと。例えば2回転職を経験している場合には3社経験ということになる。社数の多さは選考に影響を与え、社数が多くなるほど不利になる傾向がある。

自己PR
面接において自分の魅力が伝わるように自己紹介をすること。

選考フロー
応募から内定までのプロセスの流れ。企業によって面接回数が異なったり、適性検査があったりと選考プロセスが異なるため、応募時に選考フローについて確認しておくと良い。
人材派遣
派遣会社に雇用され、そこから別の会社に派遣されてそこで働くこと。就業する会社と雇用元の会社が異なる点で人材紹介とは異なる。
紹介予定派遣
人材派遣の一種だが、紹介予定派遣の方は正社員登用を前提としている点が異なる。
CV
シーブイと読む。簡単にいえば職務経歴書のこと。その中でも特に英語で書かれたものを限定してCVと呼ぶことが多い。
サインオンボーナス
通常の給与とは別に、転職したタイミングで支払われるお金。外資のIT企業やweb系の企業でよく行われている候補者への魅力づけ方法の一つ。転職する時期によっては直近のボーナスの支給対象から外れたり、前職より低い給与でのオファーとなる場合の補填の意味合いで出されたりする。
ストックオプション
自社株を一定の金額で売れる権利。上場を目指すベンチャー企業が優秀な人材確保のために付与することが多い。ベンチャーの場合、お金がないので高い給与を支払うことができない場合が多い。優秀な人材を採用するために、ストックオプションを付与することで給与の低さをカバーする。採用の現場では、企業から求人をもらうときに「年収はあまり出せないですけどストックオプションなら検討できます」などと言われたりする。
た行
ドット
外資系企業で見られる社内の報告先の一つで、ドットラインとも呼ばれる。例えば、マーケティング責任者の直属の上司が日本法人の社長だとすると、社長に報告するのが日系企業では一般的だが、外資ではそれに加えて本国のマーケティング責任者へもレポートをする必要があったりする。この場合、本国のマーケ責任者にレポートする関係性をドットラインとかドッテドラインとか言う。
退職交渉
会社を退職するための交渉のこと。転職先から内定をもらった後に行うのが一般的。退職交渉については別の記事でも詳しく解説しています。

転職エージェント
人材紹介会社の一般的な呼び方。企業から求人をもらい、適切な人材に求人を紹介することでマッチングを行う仲介会社。
転職エージェントの活用法については以下の記事で解説しています。

転職に慣れていない方にオススメの転職エージェントは以下の記事で紹介しています。

転職サイト
いろんな求人が見れるサイトのこと。
人材を採用したい企業が直接求人を出しているケースもあれば、転職エージェントが社名などを伏せて掲載するケースもある。
エージェントとの違いは以下の記事でより詳しく解説しています。

地域統括拠点
複数の国を束ねる拠点。アジアの地域統括拠点は香港かシンガポール、日本のいずれかにおかれることが多い。外資系企業の場合、レポート先が本国ではなく地域統括拠点ということも。
適性検査
書類選考、面接に次ぐ選考方法の一つ。ウェブ上で受験する方式が多く、主に性格や論理的思考能力、計算能力、ストレス耐性など、履歴書では判断しにくい部分を明らかにするために行われる。ちなみに私が過去遭遇した中で衝撃的だったのは「将来犯罪を犯す可能性がある」との診断結果が出たことで不合格になった候補者がいたこと。SPIなどが有名。
ダイレクトリクルーティング
企業が転職エージェントや求人広告に頼らず自分たちで候補者を探して採用する事。最近ではビズリーチやウォンテッドリーといった人材データベースが企業向けに人気ということもあり、採用人数の多い企業を中心に人気の採用手法となっている。
な行
内定承諾
企業からもらった内定に対し、入社する意思表示をすること。本来は口頭でも意思表示をすれば良いが、後から揉めないためにメールや書面で意思表示することが多い。

年収交渉
企業から内定をもらう際に少しでも年収を上げてもらおうと掛け合うこと。年収交渉については以下の記事で詳しく解説しています。

中抜き
転職エージェントに支払うべきフィーを支払わずに人材を採用すること。転職エージェントから紹介された人を表向きは不合格にしておいて、裏では選考を進めるやり方で行われる。中抜きが発覚すると企業は転職エージェントに通常より高いフィーを支払う必要がある。

内定
一般的には最終面接に合格したことを指して使われるが、本当の意味は雇用契約が成立した状態のことを言う。最終面接に合格すると企業から採用内定通知書が送られてくる。このフェーズはまだ内定ではなく、そのオファー条件に対して「入社します!」と返答した状態のことを内定という。なので「内定を承諾する」と言うのは本来変な使い方。
は行
ハードシップ手当
海外駐在員が貰える手当の一種で、生活インフラが整っていなかったり治安が悪い国ほど金額が上がる。タイではすでにハードシップ手当を出さない企業が多く、インドだと高額な手当てをもらえることが多い。
ヘッドハンティング
主に経営幹部クラスの人材をピンポイントで採用する方法。人脈など独自のネットワークを使って候補者を探してアプローチしていく。転職エージェントと異なり、採用プロジェクト開始時に着手金をもらうリテーナー方式を採用しているケースが多い。

バックオフィス
人事、総務、経理、法務など管理部門系の職種のこと。営業はフロント(部門)、マーケティングはミドルオフィスなどと言われる。
ファイナル
最終面接のこと。最終面接の合格率については以下の記事で解説してます。

フルフレックス
フレックス制度の強化版。一般的なフレックス制度では出社義務のあるコアタイムが定められているが、フルフレックスではコアタイムを設けない点が特徴。

ペンディング
選考結果が出せない状態のこと。例えば「他の候補者の面接が終わるまでは選考結果はペンディングです」みたいに使われる。
本国
本社のある国のこと。日系企業にとっては日本が本国だが、アメリカ系外資の本国はアメリカとなる。
ビズリーチ
国内最大級のハイクラス人材向けの転職サイト、またはその運営会社の名前。詳しくは以下の記事で解説しています。

ポジションクローズ
自分が担っていた仕事がなくなること。外資系企業でよく見られる現象。ポジションがクローズするとそのポジションで働いていた人はリストラとなるケースが一般的。「ポジションクローズによる会社都合退職」というのは外資でよくある。
ハイアリングマネージャー(Hiring Manager)
主に外資系企業の採用責任者。それだけ聞くと人事だと思われるかもしれませんが、外資では採用したいポジションの部門長がハイアリングマネージャーとなるケースが多い。
VC(ベンチャーキャピタル)
ベンチャー企業に出資している企業のこと。ベンチャー企業にはお金も経営ノウハウもないので、VCから資金やらノウハウやらをサポートしてもらうことが多いです。VC側で経営クラスの人材を採用して、ベンチャー企業の役員として送り込むことも。
VP(ヴァイスプレジデント)
外資系企業でよくある肩書の一つ。日本語訳で副社長と紹介しているケースが多いですが、実際は役員ですらないケースがほとんど。メーカーでVPなら部門責任者クラス(部長〜本部長)、金融系なら係長くらいかと。
フィー
企業から転職エージェントに支払われるお金。大体候補者の年収の30%〜35%程度がフィーの相場。
分業型
両面型に対応する概念。転職エージェントのサポート体制の一つで、企業側の担当者と人材(転職希望者)側の担当が分かれている体制のこと。大手は基本的に分業型。
フェルミ推定
コンサル会社の選考でよく出る問題の一つ。「日本にある電柱の数は?」「JRに1日で乗り降りする人数は?」など、知識としては知らないようなことを基礎知識から概数を出していく方法。
ヘッドクォーター
本社のこと。地域ごとに統括機能を持っている場合にはリージョナルヘッドクォーター、世界全体の統括拠点はグローバルヘッドクォーターと呼ばれる。日系企業にとっては日本がグローバルヘッドクォーターとなる。
や行
嫁ブロック
転職したい人が既婚男性が奥さんの反対にあって転職を断念すること。特に大手上場会社で働いている人が反対に遭いやすい。転職エージェントは最初の面談時に嫁ブロックの可能性がどれくらい高いか見極めることが多い。
ブラックリスト
企業の人事間で遅刻したり面接をドタキャンした就活生の情報など評価に関連する情報を共有されているとされるデータベースのこと。就活生は恐れているがそんなものはない。当然中途採用でも同様にブラックリストなど存在しないが、リファレンスチェックが事実上ブラックリストと同じ役割を果たしている。
https://careertenshoku.com/blacklist/ら行
リテーナー
ヘッドハンティング会社が企業と交わすサービスの報酬体系の一つ。成功報酬だけでなく、着手金や候補者との面接を設定できたタイミングなど段階的にフィーが発生する。完全成功報酬であるコンティンジェンシーに対応する概念。また、契約した会社からは人材を引きぬかないとか、その会社の同業他社とは契約しないと言った条項も盛り込まれることが多い。リテーナーでの契約をするかどうかがヘッドハンティングと転職エージェントの違いと言っても良い。

レジュメ
応募に使う履歴書や職務経歴書のこと。「最新のレジュメを送ってもらえますか?」などとエージェントから依頼された場合には履歴書と職歴書を提出しよう。

リクルーター
企業の人事採用担当者のこと。特に外資系企業での採用担当者がリクルーターと呼ばれる。就職活動の際のリクルーターは先輩社員のことを指すケースがあるが、中途採用では人事採用担当のこと。
リモートワーク
オフィスに出社せず、自宅やカフェなど別の場所で働くこと。ウェブやIT系の企業での導入が進んでいる。
リファーラル採用(リファラル採用)
従業員が知り合いに声をかけて採用する手法。ベンチャー企業が特にこの採用手法を積極的に活用しており、採用できた人材を紹介してくれた従業員にはお金を出す企業もある。転職エージェント経由での採用と比較して採用後のミスマッチが少ないという利点がある。
リファンド
企業が転職エージェント経由で採用したもののその人材がすぐに退職した場合に、支払ったフィーの一部もしくは全部を返金してもらうこと。1ヶ月以内の退職だと80〜100%、3ヶ月以内で50%、6ヶ月以内で10〜15%程度が相場。
リファレンスチェック
外資系企業やベンチャー企業でよく行われる経歴照会のこと。最終面接前後で行われることが多く、候補者から前職の上司や同僚などを挙げてもらい、その人たちに候補者の前職での働きぶりなどをヒアリングする。

リージョン
世界的に展開するグローバル企業が、複数の国を一つのエリアとしてひとまとめにした単位。アジア、欧州、南米、と言った感じで分けられる。
理論年収
内定時のオファーレターに記載される金額のことで、実際にいくらもらえるかではなく、理論上の年収を指す。例えば、入社時期によっては初回のボーナスの支給対象にはならなかったり額が減少するのが普通だが、それももらえると仮定して年収換算した金額をレターに書かれる事が多い。
レター
オファーレターのこと。採用内定通知書とも。「レターは来週中に出ると思います」みたいに使う。
両面型
転職エージェントのサポート体制の一つ。対応するものとして分業型がある。両面型では企業担当と人材担当を一人のコンサルタントが行う体制をとっており、分業型に比べてより深い情報を持っていることが多い。
